デンマーク:大手銀行と幸せな別れを

ここのお金を引き出したいのは確かなの?

この質問が9月に、デンマークにある大手銀行のATM中で貼られた。だがそれは、10月1日に始まったバンク・トランスファー・デイのウォームアップに過ぎなかった。

この「バンク・トランスファー・デイ」運動とは、デンマーク人に預金先のことをもう一度考えてもらうために行われている市民の自発的な運動である。つまり、自分たちの銀行が当てになるかどうかよく考えてもらうためだ。この運動の目的はデンマーク人に大手銀行の利用をやめてもらい、代わりに小規模の銀行や地元にある信用金庫に行ってもらうことだ。

「今の銀行と別れよう」。彼らはFacebookでそう強く呼びかけている。

ローンや貸越の金利上昇もこの運動を後押ししたのかもしれないが、ともかく多くのデンマーク人が銀行に対する不満をあらわにし、これまでに数えきれないほどの人たちが銀行を替えた。

Facebookにあるバンク・トランスファー・デイのページでは、6千人を超える人たちが「いいね!」と言っており、「使い古した銀行とは円満に別れて、新しい銀行をどうぞ」というコメントを提示している。

Klaus Nørregaardがこう書いている。

ただ書類にサインして、家庭の仕事をArbejdernes Landsbank(注釈:労働金庫)に移しただけよ。

Hatice Ucarがこのように質問している。

あなたはどこの銀行使っているの? そこはどうしてお勧めなの?

しかしながらバンク・トランス・ファーデイができて嬉しく思っているのは、金銭的に不利な状況にある人たちだけのようだ。さらに多くの人たちは、銀行をかえることができないとウォール(注釈:Facebookで自分の近況や、写真、リンク、動画を投稿し、発信する場所)にコメントをしており、Ahu Perle Öztürkがこう言っている。

うーん…私の銀行は私と別れてはくれないのかな?

この「バンク・トランスファー・デイ」運動は、現在の不況に相前後して銀行が取った利用者を危険にさらす動きに対抗するもので、Facebookwebsite で解説している。

デンマークでの運動は、 世界各地での同様の運動に呼応して始まった。

Takashi Ota
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