皆が愛した「ガボ」ガルシア・マルケス

疑う余地なく、文学界は悲嘆におおわれている。ガブリエル・ガルシア・マルケス、愛称「ガボ」は「マジックリアリズム」(訳注:現実的なものと非現実的なものを融合させる手法。魔術的リアリズムともいう)の先駆者であった。彼の作品には恋愛や憤怒をえがいたものの他、彼の生まれた村アラカタカにまつわる空想的物語群がある。にもかかわらず、中国やイランといった遠く離れた地でもその作風を慕われている。 

Fue tal la reacción de la muerte de Gabo, que incluso diarios como ガボの死に対する反応は非常に強く、ニュヨーク・タイムスといった新聞社さえ、サイト上にかなりのスペースを割いている。画像はニュヨーク・タイムス電子版より

ガボの死に対する反応は非常に強く、ニュヨーク・タイムスといった新聞社さえ、サイト上にかなりのスペースを割いている。画像はニュヨーク・タイムス電子版より

彼の作品をくまなく愛読してきた米国人は、彼のに衝撃を受けた。その影響範囲は非常に強く、高名なオプラ・ウィンフリー(訳注:TV司会者)はブッククラブ(訳注:彼女が選んだ本について議論する書評番組)で「コレラの時代の愛」を取り上げ、「これまで読んだ中で最も偉大なラブストーリーの一つ」と評している。

4月17日午後、彼の死が公になるとすぐに、ホワイトハウスは#GraciasGabo(ありがとうガボ)のハッシュタグを使ってツイッター上に声明を出した。

#GraciasGabo(ありがとうガボ)

ホワイトハウス報道官室 2014年4月17日即時発表

ノーベル賞受賞者ガブリエル・ガルシア・マルケス逝去に伴う大統領声明

 ガブリエル・ガルシア・マルケス逝去により、世界は最も偉大な空想小説家の1人を、そして私も若い頃からの愛読作家の1人を失いました。何百万ものファンから「ガボ」の愛称で親しまれた彼は、代表作「百年の孤独」によって初めて世界に名を馳せました。私は一度メキシコで拝顔の誉に浴したことがあり、その時献呈いただいた本は、今日まで大事にしております。誇り高きコロンビア人、かつ南北アメリカの人々の代表で代弁者として、また「マジックリアリズム」分野の巨匠として、彼は数多くの他者を奮い立たせ、時には自分でペンをとることさえ促してきました。ガボの作品がこれからの世代に確実に生き続けるだろうことで、ご家族ご友人がいくばくかの慰めを得られますように、心よりお悔やみ申し上げます。

ツイッター上では、もっぱら彼の作品から有名なフレーズを引用している人が多く見受けられた。

「人は、死ぬべき時でなく、死ぬことができる時に死ぬ」 ガブリエル・ガルシア・マルケス追悼

ガブリエル・ガルシア・マルケス、87歳で死去。今の時代で、たぶん歴代の文豪の中でも、おそらく最も偉大な作家。

文学の金字塔、ガブリエル・ガルシア・マルケスのご冥福を。ありがとう先生、あなたの著作は私の人生を明るく照らしてくれました。

マジックリアリズムの在ることを神に感謝します。追悼ガブリエル・ガルシア・マルケス

他方では、ジャーナリストのヨアン・グリロのように、ガボと米国の関係が彼の思想的偏向の結果どうなったかについて、興味深い情報を提供する者もいる。 

米国は30年にわたって、「コミュニスト」だという理由で、ガブリエル・ガルシア・マルケスへのビザの発行を拒んだ。最後には、愛読者だったビル・クリントンが入国を許した。

他に、ガボと米国外交の間にあったあつれきを証言するツイッターユーザーもいる。

アメリカ帝国主義に対する見解のせいで、ガブリエル・ガルシア・マルケスは破壊分子のレッテルを貼られていた

校正:Sayuri Ishiwata
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