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日本:若い世代の投票率向上を―若者の視点から見えてくることとは

Image by Pixabay user  Kaz.

画像:PixabayユーザーのKazより。

日本ではいま、投票率の低さが問題となっている。2014年12月17日に行われた衆議院選挙は、日本の首相を決める選挙であったにもかかわらず、投票率は52.66%だった。前回の59.32%を下回り、戦後最低の数字となった。

12月17日の選挙では、一部地域で国民が選挙に行けないほどの悪天候になるなど、投票率が下がった要因はさまざまである。それでも、総務省の発表した投票率の推移からは、若い世代の投票率が極端に低いことがわかる。

若い世代の低投票率の原因とは何か。少子化の影響で、もともと若い世代(20歳代)の人口は他の年代の人口に比べて大幅に少ない。しかしそれ以外にも、政治は自分たちの生活からは「遠い」という共通の意識があるようだ。NHKが行ったアンケートからは、「自分が選挙に行ったところで何かが変わるとは思えない」という若い世代の思いが明らかになった。

そんな中、若い世代の政治参加を促そうと奮闘する若者たちもいる。代表の原田謙介を先頭に活動するNPO法人YouthCreateだ。原田は自身が大学生の時に、周りの政治に対する関心の薄さに危機感を抱き、友人らとともに「学生団体ivote」を結成。20代の投票率向上を目標に活動を続けてきた。大学卒業後も活動を継続するため、ivoteのOB・OGらでYouthCreateを結成した。

原田は若い世代の投票率が低い原因について、ハフィントンポスト日本版にこう語った。

理由は色々あると思いますが、一番多いのは、選挙で何かが変わろうが、政治がどう動こうが、自分たちの生活や将来は良い方向に変わらないよね、というイメージ。その背景には、政治への不信感があると思います。政治って、自分とは遠い「向こう側」で勝手にやってて、そんなに良いものじゃないし、若い世代が声を上げたとしても数の多い高齢者世代には勝てないでしょ、という人は多いですね。

また、今の若い世代の人々は、いわゆる「バブル」などの好景気状態を体験していないため、「政治家の人たちが昔のような景気を取り戻すというのがいまいち、ぴんとこない」とも続ける。「生まれてから現在までこれが普通だったので、特に悪い状況だとは思ってないんですよね」

原田が政治家と若い世代を結びつける必要性を感じるきっかけとなったのは、大学に進学後、国会議員の事務所でインターンとして働いた経験だ。

政治って大事だなって思いました。政治家、スタッフ、行政、彼らを取材するメディアを含めて、全員とはいわないけれど、地域を良くしたい、日本を良くしたいという思いがあることに気づきました。でも、そういう政治に関わっている人の思いが、若い人には伝わってなかった。[…]

これではいけないと思いました。結果として、政治は投票に行ってくれる上の世代を優先するし、若い世代は政治と自分は関係ないと思っている。[…]

若い世代と政治は敵ではないと思います。ただ、お互いのことを知らない結果、お互い相手が何を考えているのかわからないイメージになっている。若者が「どうせ政治家は何もやってくれない」といい、政治家も「若者は社会のことを何も考えていない」となるのはとてももったいないし、すごく悔しい。少しでも接点を作れば、関係性が変わってきて、日本の将来も変わるのかなと思っています

若者の意識を変えようという取り組みの中で、原田らは成人式にも注目している。日本で選挙権が与えられるのは20歳から。これから選挙権を得る若者が集まる成人式は、彼らの「政治は遠い」という意識に変化を起こす絶好の機会なのだ。自らが投票をすることで「何かが変わる」実感を与えようと、原田らは成人式の会場で、新成人向けに模擬投票を行った。その投票結果によって市長の話が変わる、という企画を実施したのだ。

まずは政治家と若い世代を結びつけることを重要視する原田が現在まで続けている活動の中に、「Voters Bar」がある。地域の議員と若者を集めて、交流の場を作るという活動だ。この交流により、若者たちは「議員も普通の大人なんだ」と気づくという。

特に地方で開いた時は、地元のお店や小学校の話題なんかで盛り上がる。普通なんだけど、でも、地域のことを考えている熱い大人なんだと伝わるようです。議員にも若者が真剣に将来や社会のことを考えているということがわかる。

参加する若者の半分ぐらいは投票には行っていませんが、政治に対して興味はあります。そういう若者たちを可視化して、議員に知ってもらうのも大事なことです

「Voters Bar」以外にも、ワークショップなどを開催している。

現在まで何度も議員と若者の交流を目の当たりにしてきた原田は、若い世代に向かって「数よりも、若い人たちの動きを見せることが影響力になる」とメッセージを送る。

投票行っても何も変わらないというのは、間違いです。行ったら変わります。若い世代は人数が少ないから政治は動かないと思っているかもしれませんが、若者の投票率が上がったり、自分の政党に若者の支持が集まったりということになれば、票数は少ないかもしれませんが、動き自体に力がある。[…]

今、投票して声を上げておかないと、10年後に何もしなかったと思うことになるのは、悔しくないですか? 僕が投票する理由の一番は、後悔するのが嫌だからです