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シリア人メディア活動家は語る『なんと恐ろしい。アレッポは戦慄の街と化した』

Gnaid, center, with his newborn daughter . Used with permission.

中央がジャニード氏。生まれたばかりの娘と家族に囲まれている。使用許諾済。

(訳注:原文掲載は20161213日です)

「アレッポは生きている。決して死なない」

この記事は、2016年11月24日、映像ジャーナリストであるジャニード氏によってFacebookに投稿された。また、第二子の可愛い女の子が生まれたとも報告している。

ジャニード氏はシリアのアレッポの東部で、他のメディア活動家とともにアレッポ・トゥデイで働いている。この組織はアレッポやシリアに関連したニュースを日々配信している。またアレッポ・メディア・センター(AMC)とも協力して活動している。氏は、断続的にはなるが、衛星を使ったインターネット通信手段を持ち、グローバル・ボイスとはこの方法でのみ情報交換を行っている。彼は夫人、幼い息子、生まれたばかりの女児、そして親戚二人と生活を送っている。

子供は二児とも包囲された街で生まれ、すくすくと成長している。先週の初め、氏はグローバル・ボイスとの一連のやりとりのなかで、シリア政府軍は彼の家から2、3キロのところまで接近していると伝えた。そのことでいまだに東部アレッポにとどまる市民、メディアの担い手たちは恐怖におののいている、とも語った。

当記事の執筆中、バッシャール・アル=アサド政権側の勢力が東部アレッポを制圧した、という一報が届いた。当勢力はロシアによる爆撃やイラン後援の民兵に援護され、ここ数日の中で急展開をみせている。2012年からアレッポは東部と西部に分断された。東部を反政府勢力が、西部を政府勢力が支配していた。アサド陣営から最初のたる爆弾 (訳注:釘などが詰め込まれた爆発物。無差別かつ、殺傷能力の高い武器。ヘリなどから投下される)が市内に投下されたのは 2013年の12月のことだ。それ以降、この地では国際法違反の化学兵器からクラスター爆弾に至るまで、様々なタイプの兵器が使用された。これにより、アレッポ東部は完全な廃墟となった。政権軍は東部アレッポを奪還する意向を示し、ついには2016年7月、当地域は凄惨な包囲攻撃にさらされた

ジャニード氏は家族と東部アレッポからの退去が可能かどうかを検討したことがあった。しかし多くの障害が待ち受けていることに気付いた。隣国トルコに向かうのは困難で、シリア国内の政府勢力下にある地域についても、危険と言わざるを得ない。というのもメディア活動家にとっては拘束、拷問、更には死に至る心配があるためだ。氏が自首し、アサドの肖像を掲げて生き延びられようと彼の誇りや尊厳がそれを許すまい、それは彼にとってこの上ない屈辱なのだとグローバル・ボイスに話した。そうしてジャニード氏と家族は東部アレッポに留まり続けることを決めたのだ。

12月7日の水曜日、ジャニード氏は次のように話した。「今夜の爆撃はとても激しい。なんと恐ろしいことだ。アレッポは戦慄の街と化した。」そして、国際社会は「私たちを見放してしまっている」と非難した。

My wife and I don’t have passports. We cannot travel, but we could keep ourselves alive here in Aleppo, even during the siege. There has to be a solution now. It’s our right to live in dignity and freedom, just like all people in this world. But unfortunately our voice is not heard over the sound of the weapons! An enormous number of people have lost their houses and are driven away by the violence and the bombs. Maybe our neighborhood will return to the regime. But we will hold on to our land! The shame is on the United Nations and all international organizations who could rescue the wounded but simply refuse to do so!

妻も私もパスポートを持っていない。私たちは国境を超えることはできないが、私たちはここアレッポで命をつないできた。たとえ町が包囲されていても。今、解決しないといけない。私たちは尊厳をもって自由に生きる権利がある。この世界に住まう全ての人たちと同様に。だが不幸にも私たちの声は兵器の音にかき消されてしまう。数多くの人々が家を失くし、暴力や爆弾に追いやられている。もしかしたら私たちの町は政府勢力の手に渡るのかもしれない。しかし私たちは、私たちの土地を手放したりはしない!国連、そしてあらゆる国際組織よ、恥を知れ!傷ついた人々を助ける力はあるのに、それをただただ拒否するのみではないか!

他にもジャニード氏からメッセージを受け取っている。

The situation is terribly difficult. I don’t know what to say. I am looking at the people. I do not want to leave. I do not want to leave Aleppo. I am tired and utterly exhausted. But there is nothing else to do for me than to stay. This is my land. There is nothing else for me than Aleppo. I don’t know what to do anymore. It’s in God’s hands.

状況は困難を極めている。何といったらよいのか。私は今、周囲の人々を眺めている。私はどこかに行く気はない。アレッポを離れたくない。疲れてこれ以上ないほどへとへとになっている。それでも、私にはとどまる以外にない。ここは私の土地だ。私にはアレッポしかないのだ。これ以上何をすべきなのか、私には分からない。神に委ねられている。

ついに12月8日の木曜日、これが最後となるかも知れないメッセージが送られてきた。

Half an hour ago the fighting started here. There is an enormous panic. Especially with the children. It is very very difficult now. There are rocket attacks by the Syrian Army. Soon there will be a battle now.

30分前にここで戦闘が始まった。ひどいパニック状態だ。特に子供たちに広がっている。もうとんでもなく困難な状況だ。政府軍が数発のロケットを発射した。すぐにも本格化しそうだ。

12月13日の木曜日、幸運にも彼は何とかグローバル・ボイス宛に短い音声メモを送ることができた。そこにはこうあった。

We are okay thankfully. We're still waiting to see what's going to happen to us.

その一方でアレッポ・メディア・センターの同僚たちが360度カメラの映像を公開した。そこでは東部アレッポのアル・シャール地区が広範囲にわたって破壊されている様子が映し出されていた。

ジャニード氏やその家族からすると、この流血の惨事に対し、国際社会は何の行動も起こしていない。彼の今の唯一の希望は、反政府勢力が支配する地域へ家族一同が安全に抜け出すこと、とのことだ。そこでは戦闘機が人々を追い回すことはないだろうから。

校正:Motoko Saito

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