See all those languages up there? We translate Global Voices stories to make the world's citizen media available to everyone.

「パンデミック解消には森林保護が必須」先住民たちの声

この記事の原文は2020年3月19日に公開された。

コスタリカ先住民ブリブリ族のレヴィ・スクレ・ロメロ メソアメリカ先住民森林連合(AMPB)調整役 写真 ジョール.レッドマン(If Not Us Then) 許可を得て使用


グローバル・ボイスの特別報道、新型コロナウイルス感染症による世界への影響をご覧ください。

先月、アメリカ合衆国にて行われた協議会にて、コスタリカ、ブラジルおよびインドネシア各国の先住民族代表は、森林が保護されなければ、新型コロナウイルス感染症のような伝染病の世界的大流行は、ますます頻発するようになると発言した。

先住民族の各代表は3月13日、ニューヨークで開かれた 「気候報道を今」( コロンビア・ジャーナリズム・レビュー紙とザ・ネーション誌の呼びかけで設立された 世界の報道機関が参加する運動 )が主催する会合で記者会見を行った。

少なくとも、薬剤分子の4分の1が植物由来である。そして世界人口の8割が植物薬に依存している。それゆえ、新薬開発には生物多様性の維持が不可欠(訳注:4月18日現在、リンク先は閲覧できない状態になっている)である。それなのに、世界で最も生物多様性の豊かな地域で森林破壊が急速に進んでいる。

森林保護の鍵になるのは先住民たちだと示唆する科学研究が相次いでいる。しかし、激しい土地争いの犠牲になる先住民たちは増え続けている。コスタリカだけでも、この12ヶ月の間に2人のブリブリ族指導者が殺害されたが、起訴された者はまだ誰もいない。

さらに代表者たちは記者会見で、カーギル、ユニリーバなどの多国籍企業は、先住民族の土地の権利をないがしろにしていると不満を述べた。

さらに詳しく知るため、筆者はコスタリカ、ブリブリ族の1人で、メソアメリカ先住民森林連合(AMPB)の代表幹事でもあるレヴィ・スクレ・ロメロに話を聞いた。会見内容は、翻訳し簡潔に編集してある。

メリッサ・ヴィダ(筆者): 新型コロナウイルス感染症と我々の生き方との間にはどのような関連があるのでしょうか?

Levi Sucre Romero (LSR): Reading about the origins of the coronavirus, we can see that human activities have invaded and reduced the space available for animals. Not only has it been reduced, but we are in such a predatory development model that humans are encroaching their space too much – that is what is happening with the soybean plans in the Amazon forest. All these animals are gathering in one place… and who knows what effects pollution and chemicals have on these species, which are vulnerable. It's a mismanagement of our so-called development.

レヴィ・スクレ・ロメロ(LSR): 新型コロナウイルス発生の原因について読み解いていくと、人間の行為が動物の行動領域を侵害し、生息範囲を減少させたことが分かります。問題は、ただ減少させただけでなく、動物の生息領域を過剰に侵害し、略奪による発展といった形で生活を維持しているということです。アマゾンの森林で行われている大豆生産がまさにそのよい例です。大豆生産により土地を略奪された動物たちは、一か所に集結します。大気汚染や化学物質が、弱い立場にある動物にどんな影響を及ぼしているか、知るよしもありません。発展という名目のもとに行われている人間のおごりです。

筆者:新型コロナウイルス感染症からどうやったら立ち直れるのでしょう?

 LSR: The coronavirus, like the other pandemics that will increasingly occur, is a consequence of our planet's imbalance. There will be many other pandemics, such as the “fungus disease from Panama”, likely to attack all our banana production and have enormous consequences on our communities.

What is the alternative? Variety and diversification, but it is unlikely to happen because the market is concentrated on a single product. Diversifying is key and our traditional indigenous farms have medicine and all kinds of products. And I've been thinking: we in the indigenous territories can still sustain ourselves even when cities fall. We are returning to our capacities of self-sustainability.

LSR: 新型コロナウイルス感染症は、これからも想定される伝染病の大流行と同様で、地球上の不均衡がもたらした結果なのです。これからも伝染病の爆発的大流行は多発するでしょう。例えば、「パナマの真菌フザリウム病(新パナマ病))」は、我々のバナナ生産地全てに広がり、社会に大きな影響を及ぼすことになると予想しています。

防御手法ですか?多種多様化が挙げられますが、期待はできないでしょうね。需要は単一製品に集中していますから。多様化が鍵です。従来からの生活様式を守る先住民の農家には医薬やあらゆる種類の生活必需品がそろっています。つまり、都市生活が成り立たなくなったとしても、我々先住民が住む地域では生活を支え続けられるのです。 自給自足に必要な生産量に見合った生活に戻るのです。

ニカラグア、インド川ラマ地区で、野生の猪を撫でる女性と子供 写真 メリッサ・ヴィダ 許可を得て使用

筆者:つまり森林に希望を見つけられるということですか?

LSR: Yes, but when the forests are cut down, where are we going to get medicine? We have said it over and over again but… So far decision makers haven't paid much attention to us. Imagine, countries have actually increased their number of mega-projects and monocultures, which accelerate deforestation, to fix their budget [by making profit]. They're going backwards.

LSR: はい。でも森林が伐採されたら、どこから薬を得るのでしょうか?我々は何度もそう問いかけてきたのに。政策決定者たちは、今でも我々の声に耳を傾けようとしていません。考えてみてください。多くの国が、今実際に森林破壊を加速させる膨大な計画と単一栽培を推進しています。「利益を得て」予算を調整するためにです。逆へ進んでいます。

筆者:薬品会社は薬のことであなたに会いにきますか?

LSR: That's another angle. We have always said that our knowledge is available for anyone wishing to help cure diseases created because of climate change, but we have never said: “Come exploit us, come and steal everything we have.” I find it hard to understand that economic powers can be so blind to certain things. Whenever they see an opportunity to plunder and make money, well, they'll do it. That is what we have always denounced, we must be careful [with these companies].

LSR: ある角度の見方ではそうですね。気候変動で生まれた病気を治す手助けをしたいという人たちには、我々の知見を利用しても良いと、常に言ってきました。でも、ただの一度も「我々を食い物にしたり、我々の持っている物を全部黙って持っていったりしていいですよ」とは言っていません。巨大企業が、ここまで周囲の情況を分かっていないとは、理解に苦しみます。もし略奪して利益を得る機会があったとしたら?そう、巨大企業は実行するんです。我々はそれを常に非難してきました。「こういう企業」には気をつけなければいけません。

筆者:あなたの言葉を借りると、コスタリカの政府は意見を聞き入れない。なぜなのでしょうか?

LSR: I believe that Costa Rica is a reflection of what is happening regionally: The governments have not been able to understand that the communities — that is, the people, the indigenous people, those of us who live with the forest — are a key factor in the protection of those resources and a key factor of human survival. Politicians just do not understand.

LSR: コスタリカは、近隣諸国一帯で起こっていることを映し出しているように思います。地域社会、つまり人々、先住民たち、森林の中に住む我々が、森林資源を守るための重要な支えとなっているのだ、人間の存続のための重要な支えとなっているのだ、ということを政府は理解できていないんです。 政治家たちはどうしても分からないんです。

筆者:この10年、中米の森林破壊が加速しているのはなぜでしょう?

LSR: First, the economic situations in our countries are dire and big companies use that argument to say, “We are going to plant a monoculture and we are going to give you a job.” People think that that is [economic development], but it isn’t. They are taking advantage of the poor economic situation of rural people. Second, the legislation and enforcement of laws [to protect forests and our rights] are really weak in the region. Third, drug-trafficking is growing in the region, they are using our forests. Fourth, and that is my personal opinion, Central American countries are more focused on solving their budget deficit than on protecting the forests. They are more concerned about their revenues, about their taxes, about foreign investment.

LSR: まず1つ目に、我が国をはじめ周辺諸国の経済が苦しいことが挙げられます。それを利用して大企業は「我々は単一栽培を行って、あなた方に仕事を差し上げます」と唱えます。それを聞いた人は「経済の発展」と思うが、そうではありません。大企業は地方の人々の貧しい経済状態につけ込んでいるのです。2つ目に、「森林保護や地方住民の権利保護」関連の法整備が、この地域についてみると実に脆弱なこと。3つ目に、麻薬密売が増え続け、そのために我々の森林が使われていること。4つ目に、これは私個人の意見ですが、中米諸国は森林を守ることより、赤字予算を解決することに力を入れていることが挙げられます。中米諸国にとって大事なのは歳入、税金、外国からの投資なんです。

ニカラグア、インド川ラマ地区の女性と子供 写真 メリッサ・ヴィダ 許可を得て使用

筆者:もしかして、この新型コロナウイルス伝染病は、考えを変えるいい機会なのではないですか?

LSR: I do not see it as an opportunity, I see it as what we have been saying for a long time to the world and to politicians and which is evident today: we must take care of the forest, we must have our own development system, we must not accept these mega-projects… we have been saying this for years and nobody listens to us.

So, I believe that when pandemics like this happen, politicians may think to themselves: “These people are right”. We know what we are talking about. This is knowledge that has been passed down ancestrally and we know that any type of imbalance ends up deteriorating everything. The Earth is a living being like us. When she becomes unbalanced, there are consequences, and we are living them now.

LSR:切っ掛けとは考えません。我々先住民族が世界に、政治家たちに訴え続けてきたことが、今明らかになっただけです。森林を大切にしなければならない。我々独自の発展の仕方を確保しなければならない。大企業による大規模プロジェクトを受け入れてはいけない。こう何年も言い続けてきたのに誰も聞こうとしません。

今、このような伝染病が全世界に蔓延してきて、政治家たちは「先住民族の考えは正しかった」と自答するでしょう。我々は自分たちの言葉に自信を持っています。我々が先祖から受け継いできた知識を理解してほしいのです。我々は、いかなる不均衡も、全てを悪化させる元になるということを知っています。地球は私たちと同じ生き物です。地球が不安定になったらどのような影響が出るかは明らかです。今私たちはその渦中に生きているのです。

筆者:何があなたに希望を与えますか?

LSR: The fact that we, as indigenous peoples, are increasingly organized. We are gaining more and more knowledge. We have more communication tools. Also, we have successful experiences in the region, like in forest management, in organic production, in solar panels managed by women. We are returning to our roots, to our indigenous cultural knowledge in order to survive. Because now it is about survival.

LSR:我々が先住民族として、着々と組織固めを図っているという事実です。次々と知識を集積しています。 以前にもまして、より多くの通信手段を手に入れています。さらに、森林管理、有機生産、女性たちが管理する太陽電池パネルなどの分野で、地域が力を合わせて成功した実績があります。我々は先住民族存続のために民族の原点に向けて、つまり我々先住民の文化知識に向けて舵を切ったのです。なぜなら今は存続こそが全てだからです。

校正:Masato Kaneko

コメントする

Authors, please ログイン »

コメントのシェア・ガイドライン

  • Twitterやfacebookなどにログインし、アイコンを押して投稿すると、コメントをシェアできます. コメントはすべて管理者が内容の確認を行います. 同じコメントを複数回投稿すると、スパムと認識されることがあります.
  • 他の方には敬意を持って接してください。. 差別発言、猥褻用語、個人攻撃を含んだコメントは投稿できません。.