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赤いドレスはカナダで行方不明になったり、殺されたりした先住民女性たちを記憶し続ける

(原文掲載日は2015年10月26日です)

REDress Project installation: At the Canadian Museum of Human Rights; a response to over 1000 missing and murdered aboriginal women. Photo by Flicker user Sean_Marshall. CC BY-NC 2.0

REDressプロジェクトの展示:カナダ人権博物館における1,000人以上もの行方不明および殺された先住民女性たちへの応答だ。FlickrユーザーのSean_Marshall撮影。CC BY-NC 2.0

主のいない赤いドレスは死と不在のあらわれだ。だらんと生気なく吊るされ、ドレスの持ち主が着てくれるのを待っているかのように見える。持ち主が象徴しているのは、カナダで行方不明となっている先住民の女性たちだ。

この服はREDressプロジェクトという、それら不公正に注意を向けさせるためのインスタレーション・アート・プロジェクトの一部だ。王立カナダ騎馬警察によれば、1980年以降およそ1,200人の先住民女性が殺されたり行方不明になったりしている。先住民女性の割合はカナダ人口の4.3%に過ぎない一方で、殺人被害者となるとカナダ国内の全女性被害者の16%に達する。

2015年10月4日、このプロジェクトの創始者であるジェイミー・ブラック氏は、女性たちに赤いドレスを寄付したり、家の外に吊るしたり、またはできるなら赤いドレスを身につけてほしい、と呼びかけた。Twitterではハッシュタグ「」のもと、命を奪われたカナダの先住民女性たちを思い起こすため、カナダ中の人々が印象的なドレスの画像を集めた。

ライアソン大学のキャンパスに吊るされている赤いドレスは行方不明や殺された先住民女性たちへの敬意の印ね。

バンクーバーのソーントン・パーク。REDress写真プロジェクトは我が国の行方不明および殺された先住民女性たちのことを強く思い出させてくれる。

REDressプロジェクトで行方不明になったり殺されたりした先住民女性たちのことを思い出す。10月18日、スカイトレインのメイン・ストリート駅の外に9着のドレスがあったよ。

不在の証を通してその存在を思い起こす。

ドレスがそこにあり続けようとしているみたいだ。殺された女性たちのための正義を待ち望み、声高に叫びながら。

帰宅途中、2、3軒先の家の赤いドレスに気づいたわ。ラジョワ通りよ。

自身も先住民族メティ・コミュニティの一員であるブラック氏は2010年にREDressプロジェクトを立ち上げ、当時のウィニペグ大学の「女性とジェンダー学会」と協力してキャンパス周辺の屋内外におよそ100着の赤いドレスを飾った。その時使われたドレスはすべてカナダ国内や異文化圏の人々からの寄贈だった。

ブラック氏はポータルサイトIndigenous Foundations Artsのインタビューで、プロジェクトを始めた動機を次のように述べている。

The REDress Project was inspired by my work as a teacher in Opaskawayak Cree Nation, also known as The Pas, where Helen Betty Osborne was brutally murdered while walking home one night by two young men who were not charged or sentenced until years later. And by a group of 300 women in Colombia who had the courage to create a moving 4 hour performance piece to protest their missing and murdered loved ones in the main square in Bogota. By a female Aboriginal scholar at a Canadian Studies conference in Germany standing up to remind everyone of Canada’s colonial past and present.

REDressプロジェクトは、クリー族のオーパスクワヤック居留地で教員として勤めた私の経験に触発されて生まれました。そこは、ヘレン・ベティ・オズボーンという女性がある夜、2人の若い男によって帰宅途中に惨殺されたザ・パースという地としても知られています。この男たちが告発され判決を受けたのは、それから何年も経ってからのことでした。また、行方不明になったり殺されたりした愛する者たちのことを訴えようと、コロンビアの首都ボゴタの中央広場で4時間に及ぶ感動的なパフォーマンスを行った勇気ある女性300人の団体にも刺激を受けましたし、またドイツで開催されたカナダ研究会議で、植民地的観点からみたカナダの過去と現在を参加者に思い起こさせるべく立ち上がった先住民女性の学者からもインスピレーションを受けています。

カナダにおける先住民女性への暴力が凄まじい数であるにも関わらず、未だ進行している悲劇に気づいていない人は多い。カルガリーでこのプロジェクトの展示準備の手助けをしたリンダ・ナッシング氏はMetro Newsとのインタビューでこう説明した。

The image itself can speak to a lot of people. If they aren’t aware of the issue they are often shocked and surprised that it’s happening in Canada because there is a lot of under education and miss-education about indigenous issues here.

見てもらえれば、それで多くの人には伝わると思います。もしこの問題に気づいていなければ、これがカナダで起こっているということにショックを受けたり驚いたりすることもあるでしょう。ここでは先住民の問題については、しばしば教育が不足していますし、また誤った教育がされているからです。

以下は2011年のプロジェクトの映像である。

REDressプロジェクトは11月29日までアカディア大学アートギャラリーにて展示されている。プロジェクトの最新情報は公式Facebookで確認可能だ。

校正:Natsumi Ohta