マレーシア:政界で初のトランスジェンダー

元NGO職員であるHazreen Shaik Daudは、政界で初めてのトランスジェンダーとなる。マレーシアのTanjung Bungahにて民主行動党の州議員をしているTeh Yee Cheuの秘書として任命されたのである。

トランスジェンダー委員会 は当初、トランスジェンダーの問題に対処するためにペナン州で認可された。

トランスジェンダー委員会は2か月以内に結成される予定である。その目的は、情報を収集することと、トランスジェンダー・コミュニティの状況を改善することや、その社会的不名誉を少しでも払拭することである。また、より多くの人にトランスジェンダーの問題に気づいてもらうための活動も行っている。

Hazreenはまずこの委員会で働くが、政治、経済、文化、教育、健康、人権についての諸問題にも関与する。

マレーシアのポータルサイトであるKiniTV, は、Hazreenを政界で初めてのトランスジェンダーであると認めた。

イスラム教徒が大半を占めるマレーシアでのHazreenへの任命は、さまざまな反応を巻き起こした。YouTube上ではW ChinnerがHazreenを雇った勇気ある決断を支持した。

Hazreenを支えるマレーシア人がいることを知ることができて嬉しい。健闘を祈るよ、Hazreen。
Tanjung Bungahの民主行動党の州議員Teh Yee Cheuへ。先手をきって例をつくるようなリーダーシップを見せてくれた君の勇気を称賛するよ。
そして、不愉快なコメントを吐いたがんこもの達へ。君たちはクローゼットの中の小さな世界で生きればいいさ。

(説明:人のセクシャリティは厳密にいうと、生物学的なジェンダーによって定義されているわけではないが、一般的にセクシャリティは生物学的なジェンダーと同等であることを前提として毎日の会話に登場する。)

Kelvin Mahは差別に反対している。

今こそ変化のとき。Hazreenは職能を見せるチャンスを欲しているのだし、誰だってセクシャリティが原因で差別されたり嫌悪されたりするべきではないよ。

crossmirageも同様の意見だ

トランスジェンダーを嫌悪する人は、社会が破綻するだとか、世界が終わったとか言うのをやめてくれないか。人類は黒死病をも生き抜いてきたんだ。誰かが自分の選んだジェンダーを表明することは君を傷つけやしない。赤ん坊のような人が多いものだ。

しかしbaem mahmudは「ジェンダーの混乱」を心配している。

神よ…罪深き我らを助けてください。マレーシアをジェンダーの混乱から救ってください。私たちすべての過去の罪をお許しください。

Sofie Hafiz NgooはHazreenへの任命が今後様々な問題を引き起こすと信じている。

本来の場所でないところにものを収めるようなことが、うまくいくわけがない。鎖を壊すのを助けるようなことをしたら、今後さまざまな問題が起きるでしょう。

Abdul AzizはHazreenが混乱していると考えている。

この男も、彼を支えている人たちも、混乱しているのだ。

Americk Sidhuは民主行動党を 称賛している。

私たちはみんな人類という同一の種族ではないか。だからそれぞれの違いは許容するだけでなく祝福しなければ。よくやったよ、民主行動党。本当に素晴らしい。頭の固い頑固者たちは恥ずかしさのあまりうつむいたままでいますように。

非伝統的なニューサイトである Malaysiakini上ではMy4HOPEがペナン州政府の先導をきった勇気ある行動を評価した。

このことは、「GE13」(マレーシアの13回目の本選挙)以降のペナン州において、先導をきったという意味でもっとも勇気ある、高潔で尊敬すべき行動である。マレーシアでの人間性と尊厳の道をひき直すために、静観しよう。

しかしAdsertorは、マレーシアのリーダーたちは有権者に敬意をはらうように釘をさした。

Green YBよ、君はトランスジェンダーのための議員なのか?それとも有権者のための議員なのか?君はもっと有権者に敬意を示すべきであって、個人の利益を求めるべきではないよ。

Lynnはこの問題に関して複雑な心境を抱えている。

個人的な視点や信条からすると、ライフスタイルとしてトランスジェンダーを選択する人を応援することはできない。けど結局は彼もしくは彼女らの選択であって、結果に向き合わなければならないのも彼もしくは彼女らだ。この件に関しては、職務をきちんとこなせるのであれば、否定することはないと思う。

Carolyn Khorはトランスジェンダー・コミュニティに影響する問題を列挙した。

ジェンダー自体が問題なのではなくて、それを問題たらしめているのはジェンダーに対する差別である。未だに私たちの社会ではジェンダーといえば純粋に男か女かで分類されている。トランスジェンダー・コミュニティが社会的な認知や状況の改善について法的な改善を模索しているのにかかわらずだ。慣習に縛られる古い社会と戦うには、相当な努力が必要である。

トランスジェンダーの福祉委員会の主要な課題は、トランスジェンダーの人が医療や雇用などの基本的なニーズを満たされやすくすることである。そして彼らに学校や病院、拘置所での平等な待遇を提供することである。

マレーシアはいまだに同性愛を嫌悪する傾向にあり、トランスジェンダーやLGBT問題に対処することに消極的かもしれない。しかしトランスジェンダーの人々が存在していて、適切で平等な権利を与えられるべきである事実は変わらない。

今、マレーシアでは50000人に10人はトランスジェンダーである。

校正:Izumi Mihashi

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