
何百人もの農業従事者とその支援者が、公正な農地改革を求め大統領官邸前を行進した。先頭を歩くリーダーの1人はフィリピン政府の農地改革大臣だ。写真は、農地改革大臣ラファエル・マリアノのFacebookページから
1987年、政府に反抗した13人の農民が大統領官邸付近で殺害された。この事件はメンディオラの虐殺(Mendiola Massacre)と呼ばれ、国家による残忍な行為および政治が絡んだ地主支配の悪しき象徴となっている。
そして30年後、数百人に上る農家の人々と活動家は大虐殺の地に再び帰ってきた。正義と「本当の」農地改革を実施させるためだ。
農家の人々は、政府の行う農地改革は嘘っぱちで地主寄りだとこき下ろしている。彼らは、別の新しい農地改革を望んでいる。それは、小規模農家への農地解放を認めるものである。特に彼らが目をつけているのは、外国企業や強力な政治家一族が所有している広大な農地である。
1月20日に行われたこの記念行進の参加者の中には、現職農地改革大臣も含まれている。実は彼は1987年に起こったメンディオラの虐殺の際に生き残った農家の出なのだ。やはり 正義が悪を倒すのだと人々は意気込んでいる。
農民団体は既にいくつかの問題を挙げている。例えば大規模農場での奴隷的な扱い、地主による農民強制退去時の自警団の使用、農地改革の活動家及び農地改革運動を支援をするリーダーたちの殺害、さらに、フィリピン農業の衰退などが挙げられている。
この団体は、ここ数年農家と地主間の争いはますます激化しているとも記している。その原因は、広大な土地を小規模農家に分配しなければならない法律はあるが、地主はそれをかいくぐり続けているからだと、彼らは言っている。

「侵入者には発砲する。生きていればもう一度撃つ」政府が小作農者にも土地を分け与えるよう指示しているにも関わらず、大規模農場の経営者は小作農者を遠ざけるようにこのような警告を張り出している。写真はフィリピン農業連合(Unyon ng mga Manggagawa sa Agrikultura)から
幾人かの活動家は、「ラ・ラ・ランド・リフォーム・ナウ!(La La Land Reform Now!)」と呼ばれる音楽イベントを開催し、農民のための農地改革運動への支持を表明している。このポスターはハリウッド映画「ラ・ラ・ランド(La La Land)」の影響を受けている。
La La Land Reform Now: A concert for farmers, with proceeds going to @kmp_phl and @AnakpawisPL. pic.twitter.com/OeMu40JggO
— Tonyo Cruz (@tonyocruz) January 19, 2017
ラ・ラ・ランド・リフォーム・ナウ:農業従事者のためのコンサート 収益はKMPとAnakpawisへ
以下は、1月20日の行進の写真だ。

活動家はメンディオラの虐殺の30周年を記念し「真の農地改革法案」の議会通過を訴えている。写真はカール・フィリップ・オング・レイソンのFacebookページから

「国の食糧自給を支える農民を殺すな」、農民たちは、ネグロス島で活動する農地改革リーダーの殺害を非難している。写真はフィリピン農業連合からeメールで送られたもの