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オーストラリア政府の国家機密が書類棚に入ったまま売られてしまった!?

The Australian Cabinet in session

会議中のオーストラリア内閣。ディビッド・フートによる写真提供AUSPIC/DPS (CC BY-NC-ND 3.0 AU) & トップシークレットスタンプ (Wikimedia Commons CC BY-SA 3.0)

月並みな言い方ではあるが、取り返しの付かないことになってしまったかもしれない。約10年間の5代に渡るオーストラリア政権の機密文書が、鍵のかかった書類棚2つに入ったまま誤って中古家具店で売られてしまったのだ。そのうちのほとんどが「最高機密」もしくは「オーストラリア以外極秘」となっていた。

オーストラリア放送協会(ABC)がそれらの書類を入手しており、一部の内容をオンラインで公開していたが、国家機密による理由より、残りは非公開としていた。その後、オーストラリア保安情報機構(ASIO)、首相内閣省とオーストラリア放送協会間の契約により原書を保管している。この契約によって書類棚を購入した人の身元は保護されている。

ソーシャルメディア上で多くの人々が、この聞いたこともない秘密保持違反に困惑している。

オーストラリア政府の無能さに笑いが止まらない。まるでホームコメディのワンシーンのようだ。

ジャーナリストは、キャンベラにある前政府の書類棚の買い付けが、特に外国人たちによって、ここ数時間のうちに殺到していないかどうか確認できないだろうか。

Are you kidding me? All these cabinet leaks came from an actual filing cabinet sold at a government auction. What's the point of draconian security laws when you're giving the stuff away?https://t.co/IOCkdo5iQu

— Tom Whitty (@twhittyer) January 31, 2018

冗談だろ?これらの漏えいの全部が、政府のオークションで書類棚の現物が売られてしまったことから生じている。政府が情報を漏らすようであれば、厳格な機密に関する法律になんの意味があるのだろうか?https://t.co/IOCkdo5iQu

— Tom Whitty (@twhittyer) January 31, 2018

それらのファイルは、単にジョークの火付け役となっただけではなかった。前首相のケビン・ラッド氏は、機密文書の一つに関するオーストラリア放送協会の報道をめぐり、同協会に対し訴訟を起こしている。その機密文書は、2009年、世界金融危機のさなか、賛否両論であった住宅断熱化計画の「重大な危険性」を警告していたのだ。この計画の一環で、4人の若者が設備の設置作業に従事しており、感電、異常高熱という別々の事故で亡くなっているのだが、ラッド氏は、その機密文書は、安全性についてではなく金融問題に言及しているのだと主張している。

ラッド氏の法的措置は、批判を呼んだ。

今、 @MrKRuddは#CabinetLeakの報道を巡って@abcnewsを訴えている。どうやら彼はこの情報が公開されたという事実が気に食わず、癇しゃくを起しているようだ。

2つ目の機密文書はオーストラリア連邦警察(AFP)の監査報告に関するもので、同警察が、2008年から2013年の間に国家安全保障委員会(NSC)から提供された400ものファイルを、どうやら紛失していることが明かされている。オーストラリア連邦警察は、これに対して、書類は失効しており、いまだに行方不明となっているファイルの最終数は33である、と公に対応している。

それら紛失したとされるファイルはABCが入手したファイルの中には無かった。「これらの文書は処分されたが、処分されたことを示す公式記録はない。」とオーストラリア連邦警察はプレスリリースで述べている

ツイッターユーザの「Dave The Happy Singer」はこの皮肉な結果を面白がった。

失われた機密ファイルの一つが、これまた他の失われた機密ファイルに関する記録だったってところ、気に入ったよ。

「この状況の重要性は決して誇張されたものではない」

ZDNet TechRepublic Australia の編集者であるクリス・ダケット氏は、厳格な口調で述べた。

The gravity of this scenario cannot be overstated. These are some of the most secret documents that the Australian government creates,usually locked up for 20 years before being released to the public due to their sensitively and to put a bit of time between the actors and their actions, yet here they were, up for sale in suburban Canberra.

一連の文書は、オーストラリア政府が作る最機密文書の一部だが、通常、一般に公開される前に20年間鍵が掛けられる。その理由は、文書が繊細なものであることと、当事者が行動を起こす前に多少の時間的猶予を与えるためだ。それがキャンベラ郊外で売りに出され、世に出てしまった。

ノーリーが、政府が市民から収集しているデータの安全性について懸念するツイッター上の声に加勢した。

私、間違ってないよね?政府も連邦警察も、自分たちが必要な時は適切に監督もせず庶民のあらゆるデータを集めたがる。なのに彼らは自分達の機密を守ることすらできないってこと?

これらの懸念は、オーストラリアの同盟国がオーストラリアに秘密を守る能力があると信じられるかどうかという点にまで及んでいる。防衛産業情報サイトの「ディフェンス・コネクト」はこのように指摘している

The ABC has said one file contained highly classified documents that revealed insights into the National Security Committee, which is charged with decisions related to intelligence and security.

When pressed by media in Adelaide, Defence Industry Minister Christopher Pyne refused to comment on what the revelations will mean for Australia's relationships with key allies.

ABCは、あるファイルに国家保安委員会の見識を明らかにする最機密書類が含まれており、それは情報保安に関する決定を担うものであったことを述べた。

アデレード(オーストラリアの南部に位置する地域)にあるメディアによって公開された時、防衛大臣であるクリストファー・パイン氏は、事故の発覚が、要となる同盟国との関係においてどのような意味を持つかについて、コメントすることを拒否した。

ニュース解析サイトの「ザ・カンバセーション」にて、パトリック・ウェラー教授が正しい意思決定のための書類棚の機密の重要性を調査した。

Cabinet government requires confidentiality. Ministers have to be able to discuss alternative options to solve the problems they must manage. They have to able to express opinions and probe proposals.

[…] We still need to balance a legitimate desire for transparency with the need for free and thoughtful debate (or rather, the possibility of thoughtful debate).

内閣は機密保持が求められる。大臣たちは、何とかしなければならないこれらの問題を解決するため、代替案を議論することができなければならない。そして、意見を述べ、提案を精査できなければならないのだ。

[中略]私たちは未だに、自由を求める透明性と、徹底的な議論(もしくは、徹底的な議論の可能性と言った方が良いだろうか)に対する合理的な要求のバランスを保たないといけない。

徹底した分析への取り組みがあったにも関わらず、ユーモアがオンライン応答を支配し続けた。

連邦内閣は機密文書の秘密保護政策について議論するため、今日の早いうちに会合を開いた。首相は後に、結果は秘密であると述べ、襟の中にある造花からリポーターたちに水を噴射した。

しかしながら、マルコム・ターンブル首相は、その週の初めの意図しない予知能力の後では、将来政府の情報が漏れることについて冗談めくことはしそうにない。

実に下手な後知恵である。月曜に、オーストラリアのマルコム・ターンブル首相は、ABCが公開した書類棚の書類について「誰かの一番下の引き出し」から出てきたと冗談を言っていたのだ。

首相内閣省はファイルの紛失責任を認めている。メディアの声明によると、マーティン・パーキンソン秘書官はこう述べている

This casts the Department in a poor light and this failure has implications for the rest of the Australian Public Service.

この事件は首相内閣省のイメージを落とし、失態は他のオーストラリア行政府に影響を及ぼす。

一方で、ABCはどのようにファイルの所有を引き継いだかの経緯を明らかにしている。それ自体はよくできた話である。”ブッシ―(bushie)” は現在キャンベラに住んでおり、オークションで書類棚をそれぞれ約840円で購入した。(bushieは、オーストラリアのへき地に住んでる人を意味する)入手した文書の内容を自分なりに調査して、ブッシ―はABCのフリーランスの情報編集者であるマイケル・マッキノン氏に連絡を取った。マッキノン氏は、「これは、とびきりのネタだった。」と発言している。

またもや全てがつながっていると判明すると、マッキノン氏の兄弟の一人が「首相内閣省の事務次官であり、連邦政府の国家安全保障の現担当者」であることが分かった。

校正:Seiji Miyoshi

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