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外国人労働者に扉を開いた日本 割れたままの世論

Pedestrians cross a street in busy Osaka. Image from Pixabay.

大阪:混雑した通りをわたる人々。画像はPixabayより。

(この記事の原文は2018年9月18日に投稿されています。)

日本は単一民族国家として知られている。国内に居住する外国籍の人の割合は、隣国である韓国の4%に比べるとわずか2%である。しかしながら日本は少子高齢化にともなう労働人口の減少に対処するため、いずれ、より多くの外国人労働者に頼るしか方法が無くなるかもしれない。日本国内の労働力不足は40数年ぶりに極端なレベルに達しており、求人倍率は1.48となっている。日本政府は、この問題の解決策として移民の採用を検討しているようだ。

日本は伝統的に、移民に頼らない国内改革を解決策として好んできた。定年を迎えた労働者の再雇用や、人口知能の活用がその例だ。

より多くの女性を日本の労働力として採用することも考えられている。安倍首相が掲げる経済改革方針の中核をなす「ウィメノミクス」がそれだ。この方針はある程度の成功を収めているものの、国内の改革だけでは、労働市場における人手不足は解消しそうにもない。

「日本は国を開放しています」

この懸念の高まりに応えて、河野太郎外相は、2018年9月14日、世界経済フォーラムにおいて、日本はより多くの外国人労働者が入ってくることを認める必要があると語った。現行の政策では、日本の社会を存続することが出来ないと断言している。

「日本は国を開放しています」と河野外相。「我々は今、新しい就労許可の方針を見つけ出そうとしています。ですから、もしも日本の社会に溶け込もうとする意思があるならば、あらゆる人が歓迎されるでしょう」。

安倍首相もまた、最近になり、2025年までに50万人の外国人労働者を日本に迎える計画を発表した。農業、建設、宿泊、そして老人介護業界における慢性的な人手不足を補うことを目的としており、非専門職の外国人労働者に対して新規5年の在留資格を与えることで実現させると言う。高齢化する国民をサポートし、1億人の人口を安定させるため、日本は実に毎年20万人の移民を受け入れる必要があるだろう。

日本は2017年10月時点で128万人の外国人労働者を抱えている。中国人の労働者がほぼ30%という大部分を構成しており、続いてベトナム、フィリピン、ブラジルの出身者となっている。

外国人がレジを打つ姿は、ますます見慣れた光景になっていて、コンビニチェーンであるファミリーマートにおける外国人労働者の割合は従業員の約5%を占める。

都市部は、急速に国際化が進み、東京に住んでいる20代の若者の10人に1人は外国生まれで、20歳の人口に限って言えば、8人に1人の割合となる。

日本でも、一部の人にとっては、移住は既に現実味を帯びてきている。

「移住者」ではなく「技能実習生」に注目

外国人労働者の多くは、「技能実習生」の制度を利用して日本にやってくる。この制度は1990年に策定された「研修」制度から始まっており、目的は「技能の伝承」である。評論家は、同制度によって工業、農業、漁業分野の企業が海外から来た若者を低賃金で雇えるようになり、結果、安価な単純労働が身近なものになったと見ている。

実習生は仕事を変えることはできず、加えて違法な長時間労働や雇い主による酷使にさらされていると、非常に多くの事例が報告されている。ベトナムの実習生が福島県の放射能除染作業に就労させられたケースもある。TwitterユーザーのMulboyneは、毎日新聞のある報道をシェアした。不正に働いてより良い報酬を得る仕事に手を染めたベトナム人に関する記事で、フルタイムで働いてもなお、月200米ドル相当の給料しか支給されなかったのがことの始まりだった。

彼女は身をひそめていたが、警察は他の事案で調査している過程で彼女を見つけ、4月に逮捕した。記事によると、彼女の同僚は、彼女は働き者で熱心で遅刻も絶対しなかったと語っている。

現行制度で、実習生は最長5年間日本に滞在できるが、安倍首相の改革案では、滞在するためのプログラムを修了した外国人に、更に最大で5年間の滞在を許可することになっている。しかしながらその焦点は、永住を認めることよりも一時滞在を強調するにとどまっている。実習生は、自分たちの家族を日本に連れてくることはできず、プログラムを修了すれば一時帰国しなければならない。これは、厳密には彼らが永住権を申し込むことを妨げている。なぜなら、永住権取得の要件の1つに「継続して10年以上日本に住んでいること」とあるからだ。

日本の平和と協調性は、単一民族国家であることに基づいている

日本は既により多くの外国人労働者を受け入れているが、全ての人々がこうした変化に満足しているわけではない。移民の研究者であり、東京の津田塾大学のジャパン・スタディーズコースの非常勤講師である、クリス・バージェス氏はCNNのインタービューに次のように答えている。「日本の平和と協調性は、外国人がほとんどいない単一民族国家であるから実現されていると、日本国民の多くは信じているのです」

バージェス氏によると、この考え方は、いわゆる「外国人の犯罪」に関する論争に基づいていると言う。これは外国人が増えることで、公共の安全が脅かされるという議論であるが、移民の多いヨーロッパや他の国々で、テロリストの残虐行為によってここ数年高まりをみせているだけの話だ。

最近の世論調査は、この問題に対する意見が賛否両論であることを示している。

日本経済新聞が行った世論調査では、外国人の受け入れ拡大について賛成と反対がそれぞれ42%と結果は真っ二つとなりました。ただ年齢別の調査では傾向がはっきりと分かれているようです。18~29歳の若年層では賛成が約60%と反対の約30%を大きく上回っていますが、70歳以上は賛成が約30%、反対が約45%と逆転しています。若年層は人口減少の影響を直接的に受けていることや、グローバル化に慣れていることなどから外国人受け入れに前向きになっているものと考えられます。


Asian Bossのビデオでは、レポーターたちが街に繰り出し、一般的な日本人がこの問題をどう感じているかを調査している。

外国人労働者を雇うことに抵抗を感じる人がいる一方で、様々な国籍の人々を受け入れ、より心を開く必要性を認める人もいた。ある若い女性は、日本人はアメリカ人が好きで彼らを受け入れるが、他のアジアの国から来た人々に対しては不親切な傾向があると答えた。

日本が近い将来のいつか、本来の意味での多文化国家となるかどうかはわからない。しかし、押し寄せるグローバル化の波が国内に影響を与えていることは確かである。人口構成の変化が、どのように日本を形作るのか? 時間が経ってみなければ分からない。

校正:Aya Murata

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