ミャンマー、おいしいタケノコはどこから?

採りたてのタケノコを披露するポーラ 写真撮影 テッウェー/ザ・イラワジ

ミャンマーの独立系ニュースサイト「ザ・イラワジ」に掲載されたテッウェー執筆記事を、コンテンツ共有合意の下グローバル・ボイスに転載する。

タケノコはミャンマーでポピュラーな食材だ。タケノコは雨季の始まりと共に芽を出し、本格的な雨季となる6月上旬から9月下旬が最盛期だ。タレをつけて食べるゆでタケノコは、ミャンマーの家庭では人気の副菜だ。

その一方でタケノコ取りの生活は苦しい。タケノコを取るポーラの暮らすチービン村は、イラワジ管区、インガプ郡のパテイン−モンユワ道路に西側、アラカン山脈のふもとにある。

村に暮らす農民の多くは、田畑を耕す一方で、薪拾いや雨季のタケノコ取りもしながら食いつないでいる。ポーラは土地を借りて耕す小作農だが、雨季になって田植えを終えると、貧しい家計を支えるためにタケノコ取りに出て行くのだ。

タケノコ収穫のため山へと向かう 写真撮影 テッウェー/ザ・イラワジ

雨季が始まってすぐの頃は、村のすぐ近くでタケノコが取れる。しかし雨季が本格的になると、売り物になるタケノコを求めて、ポーラはアラカン山脈の奥深くへ分け入らねばならない。

タケノコ取りが森や茂みに分け入る時に一番厄介なのはケモノではなく、本当は蚊なのだとポーラは教えてくれた。

芽吹いたタケノコを刈り取る 写真撮影 テッウェー/ザ・イラワジ

日が高く昇るにつれて蚊が大群で襲来するため、朝のうちにできるだけ多くのタケノコを取って、お昼までには仕事を終えなければならない。蚊の大群のほかにも、ヘビに噛まれる危険もあると言うから気が抜けない。

帰路は歩く必要はない。収穫し終えたタケノコをイカダにして、アラカン山脈を水源とするナンカトゥ用水路を下ってふもとの村へ向かうのだ。

その日の収穫を終え、帰路につく 写真撮影 テッウェー/ザ・イラワジ

タケノコ取りの収量は1回で10~20ビス(1ビスは約1.6キロ)だが、ポーラは1回で15ビス程度の収穫を目指している。家に帰ってからも、タケノコを売るためには、まだタケノコゆでの仕事がある。

パテイン−モンユワ道路の道端だと1ビス当たり300チャット(約21円)にしかならないが、チービン村に一番近い町、クウィンカウの市場まで持って行くと1ビス800チャット(約57円)になる。

(訳注:地名の呼称は元の記事に従いました)

タケノコを売りに出す準備をする村の女性 写真撮影 テッウェー/ザ・イラワジ

ヤンゴンの市場のタケノコ。発酵したタケノコは保存食。 写真撮影 テッウェー/ザ・イラワジ

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