1500万人の人口を擁し激しい車の洪水で知られるバングラデシュの首都ダッカのバス利用者は、初めてバス系統図を見てルートを決めることができるようになる。
マサチューセッツ州ケンブリッジに本部を置くソーシャルベンチャーグループ[訳注:リンク先は訳者が追加しました]の Urban Launchpadとバングラデシュの支援団体体Kewkradongは、紙面およびオンライン上で利用できる ダッカのバス系統図のアルファ版をリリースした。2013年6月5日に紙のアルファ版バス系統図が初版5000部、市内の住民に配布された。
2012年1月に発足したこのプロジェクトは、市内のバス系統図を作成する際、ダッカのバス運行に関するデータを早急に収集できるよう、スマートフォンを駆使したボランティア集団を送り出した。そして、いろいろと違ったルートのバスでたどってみたり、利用者の意見を収集した。 しかし、これをクラウドソーシング[訳注:リンク先は訳者が追加しました]と呼んではいけない。プロジェクトチームは、こうして都会の情報を素早く集める手法をフロックソーシング(flocks + mobiles)[訳注:人々を外に送り出し、携帯機器による仕事を委託]と新しく名づけたからだ。
このグループはこのアルファ版製作の資金集めに、クラウドファンディング[訳注:リンク先は訳者が追加しました]のウェブサイトKickstarterを利用した。現在の正確さは75%にとどまるが、次のバージョンでは95%まで正確になることを目標としている。
この系統図の導入に対してツイッター上ではなばなしく多くの喝采の声が上がった。映画監督の Mizanur Rahman(@MadLungiFilmz) は下記のように言っている。
@MadLungiFilmz:これは私のような交通機関おたくには、まさに神からの賜物ですな!:D 初のバス系統図製作に参加したみんなによるすばらしい取り組みだ。http://fb.me/1KIhOXJHg
都市開発のエキスパートだというJacqueline M Klopp(@jmklopp1)はこの系統図を称賛している。
@jmklopp1:ダッカで初めてのすごく素晴らしいバス系統図だわ。 kck.st/RDQi5N via @kickstarter
作家でブロガーのMamun M AzizはSomewhereinblogで下記のように言っている[bn]。
ダッカではバス運行上の管理不行き届きが随所にみられる。その上、バス停留所が地図上に明記されていない。私営の交通会社同士で数多く連携しており、その運行ルートはきっちりと定められていない。こういったこと全てが、ボランティアがバス系統図を作成しようとしたときに大いに支障となった。しかし、なんとか1つにまとめあげた。 系統図の表には路線網が印刷され、裏側にはバス会社、バスの番号、および出発地と終点がそれぞれそれぞれ記載されている。
2013年1月、このプロジェクトのクラウドファンディング・キャンペーンが終盤に近づくと、人々はこの基金に寄付したことをツイッター上で公表するようになった。このプロジェクトのKickstarterに寄付をしたHarry van der Velde (@harryzicht)は、この系統図を「crowdpower(大衆の力)」の作と称した。
@harryzicht:Crowdpowerだ。見易いし、機能的だ。皆の協力で作ったものだ。私はKickstarterkck.st/RDQi5Nに寄付をしてダッカ初のバス系統図作りに協力した。
企業家のNash Islam (@nashislam)はこの系統図の潜在的なインパクトについて次のように言っている。
@nashislam:私はダッカ初のバス系統図作りに寄付をした。このプロジェクトはダッカに大きなインパクトを与えるものだ。御自身で http://kck.st/RDQi5Nを確認してください。