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インド:毎年、10万人が結核およびHIVに感染

TB patients at Sewri Hospital, Ward 3. Image by George Butler. Used with permission from MSF.

サワリ病院の入院患者、3号室。 イラスト:ジョージ・バトラー。国境なき医師団の許可を得て使用

2013年には全世界で、結核HIVの治療を同時に行う必要のある者が110万人いた。この110万人のうち36万人が死亡した。こういったことから、結核とHIVは目下健康管理上、世界規模で取り組むべき主要課題となっている。HIVはヒトの多くのCD4細胞を破壊する。そのため、人体は感染症に対して抵抗できなくなる。

HIV患者は、結核に感染している人との接触がなければ通常は結核にはかからない。しかし、結核の有病率の高い国に居住しているHIV患者は、感染するリスクが高くなる。

結核とHIVは、インドにおける 深刻な公衆衛生上の問題となっている。シチズン・ニュース・サービスの編集長ショバー・シュクラはこの問題について次のように記している。

According to WHO estimates, India has the highest burden of TB in the world with 2.3 million cases (out of a global incidence of 8.7 million) and about 320,000 deaths occurring annually. 5% or 0.11 million of the TB patients in India are HIV positive too. India thus accounts for about 10% of the global burden of HIV-associated TB with 100,000 patients co-infected with the two diseases annually. Without timely diagnosis and treatment, a large number of these doubly sick people are likely to die.

世界保健機関(WHO)の推計によると、インドには230万人の結核患者(世界全体の結核患者数は870万人)がおり、そのための対策が世界最大の重荷となっている。そして、毎年32万の死者が出ている。インドの結核患者の5%すなわち11万人は、HIVにも感染している。インドでは毎年この二種類の疾患を併発している患者が10万人生じており、結果として、全世界のHIV・結核併発患者のうちインドの占める割合は10%となっている。時を移さずに適切な診療を行わなければ、多くの併発患者は亡くなっていくだろう。

WHOによると、インドにおけるHIVと結核による死亡者の推定値は4万2000人となっている。HIV疾患の数は、危険因子とされる結核など他の疾患数を大きく引き離している。HIVと結核は、患者の収容スペースの不足、新鮮な空気の不足、トイレの不備、日照不足および教育の欠如などにより生じるものとされ、この疾患へ、いかに対応すべきかがインドの主要課題とされている。

現在のところ、抗結核療法を併用した抗レトロウイルス療法が、唯一可能な治療法である。抗レトロウイルス治療によりHIVウイルスの増殖を抑制することはできるが、現状ではHIV感染症を完治させる治療法はない

国境なき医師団(MSF)は、特に性同一性障害者など社会の片隅に追いやられたグループに目を向け、インドのHIV/AIDSおよび結核患者のために医療活動を行っている組織の一つである。

国境なき医師団インドの提供による上掲のビデオで、薬物耐性結核を克服したマハーラーシュトラ州ムンバイ居住の イクバルが、どのようにしてこの疾患に打ち勝ったかを語っている。「忍耐強くなけれないけない。諦めてはいけない」と彼は言う。2年間結核の治療に取り組んで、ようやく良くなったと感じているという。イクバルは次のように言っている。「何事も良くなる。薬物耐性結核は治癒が可能だ。そして、皆と同じように普通の生活ができるようになる」

WHOは下記のように報告している。

TB is the most common presenting illness among people living with HIV, including among those taking antiretroviral treatment and it is the major cause of HIV-related death.

結核は、抗レトロウイルス治療を受けている患者を含め、HIV患者の間ではごく普通にみられる疾患である。そして、HIV関連死の主因となっている。

A TB Patient.

結核患者。イラスト:ジョージ・バトラー。国境なき医師団の許可を得て使用

2013年、国境なき医師団に随行して薬物耐性結核患者のスケッチをした、イラストレーターの ジョージ・バトラーは自身のウエブサイトで下記のように述べている。

Until now tuberculosis has been continually overlooked but is a worsening problem, especially in the major capitals of the world and particularly London.

結核は、これまでずっと見過ごされてきたが、結核に関する問題は深刻さを増している。特に世界の名だたる首都において深刻であるが、中でもロンドンは格別である。

HIVと結核には強い嫌悪感が伴う。そのため多くの患者がこの疾患のために職を失っている。患者を救うには医療以外にカウンセリングも必要である。

多剤耐性結核(#TB)および#HIVの併発患者が、 インド(#India)国境なき医師団(#MSF)の診療所で定期健康診断を受けるために待機している。

WHOによると、インド政府は結核対策計画に基づき2014年に2億5200万ドルを支出し、HIV/AIDSおよび結核患者数の削減に本格的に取り込むこととなった。2億5200万ドルのうち、66%は国家が賄い、34%は国際社会からの資金で賄っている。

しかしインドのシャクティ・ガルグの目には、これらの疾患に対する政府の取り組みは十分ではないと映っている。

インドは、国家の恥を払拭しようとする使命感によりポリオを撲滅することができたではないか。結核およびHIV撲滅計画には、どうしてあの時のような緊迫感が伴わないのか。

校正:Rie Shiratori