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パキスタンをバイクに乗って旅をした女性。その物語が人々の心を動かし、勇気を与える。

Zenith Irfan defied Pakistani social boundaries and set off to honor her father's legacy by taking a motorcycle trip across Pakistan from Lahore to Kashmir. She hopes her blog and videos will inspire future adventurers who aspire to end gender stereotypes in Pakistan. Credit: 1 Girl 2 Wheels/FB

ゼニス・イルファンは、パキスタンの社会的制約に負けず、ラホールからカシミールまでバイクで駆け抜け、父親の遺志を受け継いだ。彼女はブログや映像を通して、パキスタンに存在する、性に関する固定観念を打ち破ろうとしている未来の冒険者たちに、勇気を与えたいと願っている。Facebookページ1 Girl 2 Wheelsより

この記事は、当初、 David Leveille により「ザ・ワールド」向けに制作され、2016年2月4日にPRI.org のサイト上で公開されたものです。コンテンツ共有の合意のもとにグローバル・ボイスに転載しています。

自由とは何か、という問いに対する答えは様々だ。

Listen to this story on PRI.org »


(上のリンク先からPRI.orgでゼニスへのインタビューを聞くことができます)

それでも、ただバイクに乗って出掛けること、それは少なくとも自由が意味することのひとつである。あらゆる場所へ、そのスピードもどれだけ遠くに行くかも、自分の心の声次第だ。

ゼニス・イルファンは自分自身のことを「自由な魂以外何も持たずに、パキスタンの大地で壮大なバイクの旅をした、21歳の山羊座」と表現する。去年の夏、ゼニスは旅に出た。彼女の荷物はわずかだったが、その中にはある思いが含まれていた。この国の性に関する固定観念を打ち破ろうとする、未来の女性冒険家たちの道しるべとして、旅の物語を役立てたい、という一念である。

若くして亡くなった父親の存在が、彼女が旅に出る大きなきっかけとなったと、ゼニスは言う。

「私が12歳の時、母と家族写真を見ていました。そのとき母が、『お父さんは、バイクで世界中を旅したかったのよ』と言ったのです。母は、父が旅をすることをどれほど夢見ていたかということ、また、若くして命を落としたためにその夢をかなえられなかったことを私に伝えました。それから母は、私が父と同じ夢を追いかけ、その遺志を受け継ぐべきだという、驚愕するような考えを思いつきました。(中略)この国の文化では、私たちはいつもある種の制約に縛られていて、例えば、親は子どもが旅をすることも楽しみを持つことも許してくれません。とても拘束的な文化なのです」

そのような文化的制約を乗り越え、母と弟の後押しもあって、ゼニスは2015年の8月から9月にかけてパキスタンをバイクで駆け抜けた。

 In the city, where children are caught up in the artificial world of gadgets and games. There exists, ambitious souls in the mountains of Kashmir. These little angels walk 2-3 miles daily, just to read a few alphabets. Indeed, those who have less, are spiritually privileged, than those who have more. Credit: 1 Girl 2 Wheels

都市では、子供たちは機械やゲームの人工的な世界に夢中になっている。カシミールの山岳地には、大きな望みを抱いた魂が存在している。この小さな天使たちは、いくつかのアルファベットを読むためだけに、毎日3~5キロもの距離を歩く。むしろ、わずかな物しか持たないこの子たちのほうが、物質的に恵まれている人たちよりも、精神的には豊かである。 Facebookページ1 Girl 2 Wheelsより

「パキスタンと中国をつなぐクンジェラブ峠を越えているとき、検問所の近くにいた男が、バイクに乗るな、家へ帰れと言ってきました。私は、その彼の発言を払いのけるように、彼に向けて微笑みました。否定的なことを言われたのは、そのときだけでした。 脅されたりしたことは全くありませんでした」

「預言者ムハンマドは、『どれだけの教育を受けたかではなく、どれだけ旅してきたかを話しなさい』と述べました。この言葉はわたしの心にまっすぐ届きました。本を読んだり授業を受けたりして得た知識は私たちの想像力を広げるかもしれません。けれど経験への扉を開くことはできないのです。旅をすること、木に登ること、蝶を捕まえることは、私たちの感覚を開かせてくれます。地元の人とちょっとした会話を交わしたり、露に覆われた白い畑で綿花を摘んだりすることで、知識と経験の窓が開かれ、文化や物語を学ぶことができるのです。書物には決して載っていない物語を」

「バイクは、旅をするときには、乗り物として最も危険なもののひとつだと思われています。だからこそ実際に、私はみんなに車ではなくバイクで旅をしてほしいのです。なぜなら、バイクは360度あなたの周りにあるものをすべて見渡すことができるからです。空気や太陽を感じ、文字通りそれぞれ全てを身体的、心理的、霊的に経験することが出来ます。だから私は、バイクを旅の友にすることをみんなに勧めているのです」

こちらからゼニスのFacebookページで旅の様子が見られます。

校正:Haruyo Harada