欧州難民危機に対して、シリアや他国の難民にどう対応し、どう募金するかなど多くの疑問がある。手始めの方法は様々だが、以下は私が確認したいくつかの有効な取り組みである。
- レフュジーズ・ウェルカムは、主な活動場所はドイツだが、他国の人々も、ここから寄付や難民の月々の家賃の支援ができる。さらに、ドイツ居住者はボランティア、もしくは、もしあれば自宅のスペースを貸し出しができる。
- マイグレーション・エイドは、特にハンガリー入りした難民を支援しており、現金と物資の寄付を受け付けている。
- マイグラント・オフショア・エイド・ステーションは、海での難民救助を支援する。素晴らしい理念と思う。だが、救助をした地点で難民にどう対応するかを知るため、この機関の「よくある質問と回答」を一読して頭に入れておいた方がいい。
- ヨーロピアン・カウンシル・オン・レフュジーズ・アンド・エクサイルは、直接的な救援は行わない。しかし、ヨーロッパのより良い政策のための提言をしている。
- イギリスの人道支援団体レフュジー・アクションは、イギリスに上陸した難民に様々な支援を提供する。
- UOSSM カナダは、カナダのオンタリオ州で寄付とボランティアを求めている。
- スウェーデンの人々は”Ingen människa är illegal” (ノーワン・イズ・イリーガル)かスウェディッシュ・ネットワーク・オブ・レフュジー・サポート・グループ(FARR)でボランティアができる。
- ブダペストの人々は、難民に食事を提供するシークレット・キッチンでボランティアができる。
2年前、私はシリア難民への支援先情報を、ネットに投稿 した。その情報も残す一方で、より新しい団体を追加して新たな記事を書くことに決めた。この記事もまた、以前からの複数の再録がある。リナ・サージ・アターとシマ・ディアブの助けに感謝する。
以前、説明したように、いくつかの例外を除き、私はガイドスターとチャリティーナビゲータから高評価を受けているアメリカを拠点とした 501(c)(3)非営利団体を取り上げている。501(c)(3)非営利団体とは、アメリカの国税収入局の規約第501条C項3号の規定により課税を免除される非営利団体である。
所見は順不同である。
- セーブ・ザ・チルドレンは、国際的に知られている団体(チャリティーナビゲータで 100 点中 95.01 点)であり、現在はシリアの子供たちの緊急基金を運営している非営利団体である。この団体のプログラムは独特であり、難民コミュニティーの子供たちのために、「子供に優しい空間」を作る取り組みをしている。それは「彼らが直面している厳しい現実から気を紛らわせながら、遊んだり援助を受けたりするための安全空間」である。メンタルケアの支援も医療や他の治療と同様に、厳しい状況の中でも重要である。ガイドスターは、セーブ・ザ・チルドレンをエクスチェンジのゴールドレベルの高評価を付けた。
- シリアン・アメリカン・メディカル・ソサイエティー・ファンデーションは、ガイドスターのエクスチェンジでシルバー評価を受けているが、チャリティーナビゲータからは評価されていない。(7年間の確定申告が必要)この団体は、レバノンと南シリアに現地プログラムがある。2013年、年間報告書で寄付の僅か1%が諸費用に使われたと報告している。
- Basmeh & Zeitoonehは、アメリカの人道支援団体ではないため評価はされていないが、シリアとレバノンの仲間たちは、この援助団体を賞賛している。レバノンに拠点を置くこの団体は、主にシリア難民に心理的な支援と食料と衣類、そして他必需品を提供して支援をしている。ここで現在の活動へ寄付ができる。また、女性たちのワークショップも運営している。
- インターナショナル・レスキュー・コミティー(IRC)は、高く評価されている救済機関で、基金を非常に効率的に活用している 501(c)(3)非営利団体(チャリティーナビゲータで100点中95.36点)である。基金のわずか3%は資金集めに、93%は救済プログラムに使われる。募金者は、基金がシリア難民に使われるように指定することはできないが、IRC は数多くの素晴らしい支援をシリアや他地域で行っている。支援者が多額の現金を持っていないケースのため、IRC は様々な事柄のイベントの募金用ツールキットを用意している。IRC は、宗教に関係なく、また政府機関から独立している。
- ミドル・イースト・チルドレンズ・アライアンスは、カリフォルニア州に拠点のある国内と海外で活動する非営利団体である。最近はレバノンで保護を求めているシリア難民に緊急援助の活動を行っている。この非営利団体は、物価の高いカリフォルニア州ベイエリア地域の立地と資金集めの高い経費ということもあり、チャリティーナビゲータで100点中70.79点評価である。ガイドスターにあるこの団体の会計報告は少し前のものだ。
- カラム・ファンデーション(この団体のCEOは、リナ・サージ・アター)は、難民となったシリア人を色々な革新的な方法で支援しようとしているブロンズレベルのガイドスターエクスチェンジ参加団体である。カラム・ファンデーションは100万ドル以上の収益がある団体のみ評価するチャリティーナビゲータではランク付けはされていない。
- リリーフ・アンド・リコンシリエイションは、北部レバノンの平和センターを運営する慈善団体で「暴力を止め、より良い未来のため、全宗派の人々を助ける」ことを目的としている。この団体は、アメリカの非営利団体ではないので、ガイドスターとチャリティーナビゲータでは評価されていないが、「About」ページに素晴らしい実績が複数ある!
- イスラミック・リリーフもまた、当然のことながら、イスラムの慈善団体で501(c)(3)非営利団体であり、食糧や衣類や医療品を供給しレバノンのシリア難民を支援を行っている。IRC と同様に、募金をシリアに送るように指定はできないが、緊急基金を通して送ることができる。チャリティーナビゲータ評価は100点満点中80.90点で、ガイドスターで会計報告は更新されている。また、イスラミック・リリーフは地元で基金集めを行う方法を示している。イスラムにとって喜ばしい知らせがある。それは同団体でクレジットカードを使って喜捨(Zakat)するためのガイドラインを提供していることだ
- 国際赤十字・赤新月は、私の知る限りでは、501(c)(3)団体ではなく(アメリカ赤十字は501(c)(3)団体である)、チャリティーナビゲーターの評価もないようである。それでも、シリアアラブ赤新月は困難な状況下で素晴らしい支援を行ってきた。
- Syrianorphans.orgは、私がこの記事を書いた後の2013年に501(c)(3)認定を受けた小規模の団体である。ガイドスターに会計報告を上げていないが、この慈善団体は、募金はすべてシリア支援に確保しており、少しも諸経費に使っていないと述べている。
- イスラム慈善団体ザカート・ファンデーション(チャリティーナビゲータで100点中96.32点)は、世界中の災害の避難民や難民を支援する運動をしている。