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サウジアラビア:イエメンでのイギリス製クラスター弾使用中止を約束

Screenshot from Amnesty International's video report 'Yemen: Cluster Munitions'. Source: YouTube.

画像:アムネスティ・インターナショナルのレポート、「イエメン:クラスター爆弾の衝撃」。
引用元はYouTube

サウジアラビアはイエメン空爆で、イギリス製クラスター爆弾の使用中止を約束した。クラスター弾に関する条約にもとづき100カ国で禁止されているこの兵器の使用を、サウジアラビア軍は2015年以降も続けてきた。アムネスティ・インターナショナルは2016年5月のレポートで、サウジアラビア政府によるイエメンでのクラスター爆弾の投下が民間人の生命を危険にさらしていると非難。今回の宣言が出されたのはその数カ月後だ。

レポートの中で、アムネスティ・インターナショナルは以下のように主張している。

Children and their families returning home in northern Yemen after a year of conflict are at grave risk of serious injury and death from thousands of unexploded cluster bomb submunitions, Amnesty International said, following a 10-day research trip to Sa’da, Hajjah, and Sana’a governorates.

International assistance is urgently needed to clear contaminated areas and countries with influence should urge the Saudi Arabia-led coalition forces to stop using cluster munitions, which are internationally banned and inherently indiscriminate.

アムネスティ・インターナショナルは、サアダ、ハッジャ、そしてサヌアの3県で、10日間の調査を実施してその結果を発表した。1年にわたる紛争の後、イエメン北部では、故郷に戻ってきた子供や家族が数千発におよぶクラスター爆弾の不発子弾によって重傷を負ったり死亡したりするという重大なリスクにさらされているというものだ。

不発弾の被害を受けている地域の安全を確保するため、急ぎ国際協力が必要とされている。影響力を持つ国は、サウジアラビア主導の連合軍に対しクラスター弾の使用中止を強く迫るべきだ。クラスター弾の使用は国際的に禁止されており、無差別殺傷兵器という特性がある。

「市民は事実上の地雷原となっている場所に戻っていくため、敵対勢力が倒れた後も、イエメンでは幼い子供を含む民間人の生活や生命が危険にさらされ続けます。自宅や近隣区域内やその周辺の不発弾が存在する地域が特定され、命に関わるクラスター爆弾の子弾やその他の不発弾が除去されない限り、市民に安全な生活が戻ることはありません」アムネスティ・インターナショナルの上級危機アドバイザー、ラマ・ファキはプレス・リリースで述べた。

レポートと一緒にビデオ映像も公開されている。

アムネスティ・インターナショナルのレポートによれば、連合軍が使用しているのはイギリス製のBL-755クラスター弾だという。

The BL-755 was manufactured by Hunting Engineering Ltd in the 1970s. This variant, designed to be dropped from the UK Tornado fighter jet, contains 147 sub munitions designed to penetrate 250mm of armor while at the same time breaking into more than 2,000 fragments which act as an anti-personnel weapon. The weapon is known to be in the stockpiles of both Saudi Arabia and the United Arab Emirates.

BL-755はハンティング・エンジニアリング社が1970年代に製造。このバージョンはイギリスのトーネードジェット戦闘機への搭載用に設計された。147発の子弾が内蔵されており、250mmの装甲を貫通すると同時に2000個以上の破片に分裂し、対人兵器として効果を発揮する。この兵器は、サウジアラビアおよびアラブ首長国連邦が保有していることで知られる。

イギリスに拠点を置くITVニュースが10月26日にさらに別のレポートを発表し、サウジアラビア政府に対する非難がいっそう確かなものとなっている。

この兵器がイギリス政府からサウジアラビアに売却されたのは1980年代。2010年にクラスター弾に関する条約が発効される数十年前のことだ。イギリスが2008年に同条約を批准している一方で、サウジアラビアはいまだにしていない。

ガーディアン紙記者からの圧力を受けて、イギリス政府およびサウジアラビア高官は「どの法律にも違反していない」と公式に主張。証拠が存在するにもかかわらず、サウジアラビア政府は民間人居住地域でクラスター爆弾は使用されていないと述べた。

連合軍広報官:
イエメンの民間人居住地域でクラスター弾は使用されていない。#Coalition #Yemen

ついに12月19日、ロンドンやその他のNGO団体による長期にわたるキャンペーンの結果、イエメンで戦闘を行っているサウジアラビア主導の連合軍は、イギリス製クラスター爆弾の使用中止を発表した。

国営サウジ通信(SPA)で発表された声明の中で、サウジアラビア政府は以下のように述べた。

The government of Saudi Arabia confirms that it has decided to stop the use of cluster munitions of the type BL-755 [UK-made] and informed the United Kingdom government of that.

サウジアラビア政府はイギリス製BL-755型クラスター弾の使用中止を決定し、イギリス政府にその旨を通知したことをここに発表する。

民間人の死亡に関する懸念が報告されたことに基づき、米政府はサウジアラビア政府への兵器数種類の売却を停止。今回の発表がなされたのはその数日後のことだ。オバマ政権の2箇所の情報筋をもとに、CNNは次のように報告した

The suspension includes precision-guided munitions, the officials said, citing systemic problems with Saudi targeting in the campaign in Yemen.

[…]

The US has grown increasingly concerned about Saudi tactics in a near two-year war that has become a humanitarian catastrophe, killing more than 10,000, displacing 3 million and causing widespread food shortages.

政府高官によれば、精密誘導弾の売却も停止されるという。この発言では、サウジアラビア軍のイエメン空爆における標的の決定には、組織的な問題が存在するという話もでている。

[中略]

2年近くにおよぶ戦争でのサウジアラビアの戦略に関し、米国はますます懸念を募らせている。戦争はすでに人道上の大災害と呼べるレベルにまでなっており、1万人以上が死亡、300万人の難民が発生しているうえ、大規模な飢餓を引き起こしている。

だが、ヒューマン・ライツ・ウォッチの研究員、クリスティン・ベカリーが指摘したように、サウジアラビア政府はブラジル製クラスター弾に関しては言及していない。同国政府はブラジル製クラスター弾を保有し、イエメンで使用している。

サウジアラビア主導の連合軍はイギリス製クラスター弾の使用中止を発表したが、ブラジル製クラスター弾についてはどうなっているのだろうか。

事実、12月6日にはイエメンのサダにある2つの学校の近くで、サウジアラビア主導の連合軍がブラジル製クラスター弾を発射。2人が死亡、少なくとも6人が負傷した。

ヒューマン・ライツ・ウォッチは以下のように報告している。

The Saudi Arabia-led coalition fired Brazilian-made rockets containing banned cluster munitions that struck near two schools in the northern Yemeni city of Saada on December 6, 2016, Human Rights Watch said today. The attack on al-Dhubat neighborhood in Saada’s Old City at about 8 p.m. killed two civilians and wounded at least six, including a child.

The attack came a day after Yemen, Saudi Arabia, Brazil, and the United States abstained from a vote in the United Nations General Assembly that overwhelmingly endorsed an already widely accepted international ban on cluster munition use. Brazil should join the Convention on Cluster Munitions and cease the production and transfer of cluster munitions, while Saudi Arabia and other coalition members should cease all use of cluster munitions, Human Rights Watch said.”

「2016年12月6日、サウジアラビア主導の連合軍が、禁止されているクラスター弾を含むブラジル製ロケット弾を発射。ヒューマン・ライツ・ウォッチが本日(訳注:2016年12月23日)行った報告によれば、イエメン北部の街、サダにある2つの学校の付近に当たったという。夜8時頃にサダの旧市街にあるアルダバ地区に対して行われたこの攻撃により市民2人が死亡、子供を含む少なくとも6人が負傷した。

この攻撃が起こったのは、イエメン、サウジアラビア、ブラジル、そして米国が、国連総会での投票を棄権した翌日だった。この投票は、すでに国際的に広く受け入れられている「クラスター弾使用禁止」を強力に後押ししたものだ。ブラジルはクラスター弾に関する条約に署名し、クラスター弾の製造および引き渡しをやめるべきである。同時に、サウジアラビアとその他の連合軍メンバーはクラスター弾のあらゆる使用を中止すべきである、とヒューマン・ライツ・ウォッチは述べた」

ヒューマン・ライツ・ウォッチはブラジル政府に対し、「クラスター弾の製造および輸出の終結に向けて即時に責任を果たすこと」を要求している。

校正:Maki Ikawa

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