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先住民族言語がロックで生き残り!ーディジグロットのニュースレターより

「ランヴァイルプルグウィンギルゴゲリフウィルンドロブルランティシリオゴゴゴホ」これはウェールズのある村の名前であり、ヨーロッパ最長の地名でもある。2009年スミソニアン・フォークライフ・フェスティバルでのウェールズ語展示スペースにて。写真撮影はアラン・コトック。CC BY 2.0 の許可で使用

(これは2019年1月30日に投稿された記事です)

ディジグロット・ニュースレターは隔週発信の共同ニュースレターだ。そのレポートによると、先住民族言語を使っている少数先住民コミュニティがテクノロジーを取り入れて、デジタルの世界で自分たちの言語の存在感を高めている様子がわかる。また、その過程でオンライン言語が多様化し、ネットの世界の状況が変化していることを知ることもできる。

記録的な200万人の利用

利用者の数を示すスポティファイの再生回数(2019年1月29日現在)

2018年後半にウェールズのロックバンド「アルファ」は「グェンウィン」という曲をリリースした。彼らはこの曲で、スポティファイでウェールズ語の100万回ストリーミングを記録した最初のグループとなった。このバンドはウェールズ以外では知る人ぞ知るという存在だった。だからこそこの記録達成は特に注目に値するのだ。スポティファイが利用できるおかげで、はるかブラジルやメキシコのリスナーが、約70万人しか使っていないウェールズ語の歌にヒットしたのだ。リアノン・ルーシー・コスレットは彼女自身ウェールズ人で「ガーディアン」のコラムニストだ。彼女はウェールズ語の歌がこれほど人気を博した理由を詳しく調べた。音楽配給会社PYSTのアラン・ロイドは、スポティファイのサイトがあらゆる言語の音楽に門戸を開いていると評価した。彼はスコレットとこんな話をしている。「素晴らしいのはスポティファイが言語やバンドではなく音楽的価値で歌を判断していることだ。ウェールズのような小さな地方以外では誰も『アルファ』なんて知らなかった。だからこれはこの歌の力を証明するものなんだよ」上記の対談が公表されてから、このウェールズ語の歌は200万回再生ヒットを記録した。

クリー語のポッドキャストで北ケベックのクリー族長老の話を聞こう

クリー語の新しいポッドキャストを始めたのはニック・ワパチーだ。彼はケベックのネマスカ出身のジャーナリズムを学ぶ学生で、若者たちがクリー語でもっと上手に会話できるように援助しようとしている。彼はクリー族の若者がますます英語しか話さなくなっている傾向に注目し、クリー語のデジタルコンテンツをもっと提供したいと思った。そこでクリー族の年長者の話を発信するポッドキャストを始めたのだ。In Eeyou Istchee(エン・イイウ ・イスチー)というポッドキャストは「クリー語の多様性と尊厳、表現の自由を促進し」、話し手や学習者がどこにいてもクリー語の配信に一役買ってくれる。このポッドキャストはiTunesSoundcloudで手に入る。

マリ言語協会がボイス・オブ・アメリカに公式なバンバラ語音声表記法の使用を要請

2013年、国際放送局ボイス・オブ・アメリカ(VOA)はバンバラ語放送を開始した。バンバラ語はマリ共和国の公用語のひとつで、約1,500万人に使用されている。VOAにはバンバラ語のウェブサイトもある。このサイトは、政府やアフリカ言語アカデミーのような共同経営機構が展開・促進している公式の音声表記法ではなく、このマンディング諸語のひとつの「フランス語化」バージョンを採用したことで最近注目を集めた。

コールマン・ドナルドソン博士はマンディング諸語の学者であり、研究者かつ教師だ。彼はVOAがフランス語の音声表記法を活用していることに目をつけた。American Languages in a Digital Age(デジタル時代のアフリカ諸語)の著者ドン・オズボーンは、バンバラ語の公式音声表記法でタイピングできるキーボードがないから、フランス語の音声表記法を使ったのではないかと疑問を呈した。結局、VOAはほんの一握りの視聴者しかバンバラ語の音声表記法が読めないと判断したのだろう。しかし、オズボーンはこれは未検証の思い込みだとも指摘する。バマコイス言語サークルは公式音声表記法を採用するようVOAに求める署名運動を始めた。この署名運動によって、音声表記法の発展のために費やされた労力と資金が明らかになった。またラジオ・フランス・インターナショナルなどの国際的な放送局が、そのウェブサイトで公式音声表記法を使おうと努力してきたことも指摘されている。

言語アプリで子供たちにカナダの先住民言語を教えよう

KOBE(Keewaytinook Okimakanak Board of Education)Learnというアプリがある。これはオジブウェーやクリーやオジ=クリーといった、カナダの北西オンタリオのファーストネーション・コミュニティの伝統言語の常用語や通り言葉を、若年層のユーザーが学習する際に役立つよう開発されたものだ。このアプリはその地域の教育委員会、言語教師、年長者とコミュニティの住民らの共同作業の成果だ。教育委員会は先住民言語を将来に引き継ぐために役立ちそうな現代的な教育ツールを探していたのだ。

教育委員会の現地語担当、サラ・ジョンソンはこう語る。「年長者の多くが亡くなっていきます。今の状態を維持することが本当に大切なんです。入学してくる多くのこどもたちは第一言語を話していません。だからこれは私たちの言葉の維持、つまり言葉を忘れないためのひとつのささやかな方法なのです」

ウェールズ語の学習アプリってあるの?

私たちはたいてい携帯電話を自分自身の延長だと思っている。常にそばにあって、外の世界とのやりとりのほとんどをそれに頼っている。主要言語を話していれば、自分の言語で使えるアプリやゲームがあることに慣れっこだ。だが、カムライグ(ウェールズ語)のような少数言語の話し手はそんな贅沢には滅多にあずかれない。サウス・ウェールズ大学教授ダニエル・カンリフは最近の研究で、アップルのアプリストアで400以上のウェールズ語のアプリを調査した。この研究によってひとつひとつのウェールズ語のアプリを確認し、その開発者のやる気と将来の見通しをより深く理解しようとしたのだ。カンリフ教授はウェールズ語のアプリ開発者が、特に検索してもなかなか見つからないなど、利用者との繋がりで多様な課題に直面していることを明らかにした。この研究は開発者や言語普及促進NGOなどへの推奨事項で締めくくられ、モバイル機器によって利用者を巻き込もうと努めている全ての言語コミュニティにとって興味深いものになるだろう。

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