この記事(訳注:2017年6月20日現在、リンク先は閲覧できない状態になっている)はティエン・グエンがロア(ベトタンが運営するベトナム関連記事を掲載・放送するインターネットサイト)に投稿した記事である。記事共有の合意のもとにグローバルボイスに再掲する。
世界の国々にはそれぞれ独特の、時に不気味ともいえる食材が存在する。日本ではマグロの眼球、中国ではサルの脳、フランスではチーズ味の蛆(うじ)がある。ここに、読者に知ってほしいと私が考えるベトナムの最も奇妙な食材を5つ挙げよう。
アヒルの受精卵(Hột Vịt Lộn aka Balut)別名:バルート
バルートはふ化する手前のアヒルの卵であり、茹でて殻の中を食べるものだ。卵が産まれて約19、20日経つと、殻の中は、食べると骨がサクサクするほどにまで成熟する。このごちそうは、塩少々を加えて汁をすすり、2枚の rau răm (ベトナムコリアンダー)の葉と食べるのが適している。
ベトナムピザ(Tiết canh)
ピザが大好物の人なら、ベトナムのピザであるティエットカインに挑戦してみるべきだ。このピザの材料にはピーナッツやコリアンダーの葉、魚醤(しょう)、ライム、そしてメインであるアヒルの血液が含まれている。ここに食通の方の重要な助言を挙げよう。「血液は新鮮でなければならないのです!この料理は、血液が凝固し、色は赤く、スプーンですくっても固形のままの時が食べ頃と考えられているのです」
ココナッツ幼虫(Con Đuông Dừa)
これらのふっくらとした乳白色の見た目の幼虫は3~5㎝になることもある。この幼虫はココナッツの木に穴を開けその中で繁殖していく。これらの迷惑な住人が原因で、木がこれ以上成長できないという状態になってしまうと、幼虫が寄生した部位を切除し、木の再生を図る。切除された部位の中にいる幼虫はふるい落とされる。
これらのかわいい小さな怪物たちの調理方法は多岐にわたるが、最も人気のある料理は「幼虫の魚醤漬け」だ。これは、魚醤を満たした深い皿にただ幼虫をいれるだけだ。そして、その中でうごめく幼虫を生きたまま食べるのだ。おそらく幼虫は噛みごたえがあり栄養価も非常に高く、おいしいだろう。これはベトナム最後の皇后の大好物のごちそうであった。
ネズミ(Chuột Đồng)
このネズミは、人間が裏庭で捕まえたり下水の底で捕まえたりするような普通のネズミではなく、田んぼに住む田舎のネズミなのだ。イエネズミほど悪臭がひどくなく、特に収穫期に捕らえたものが好まれる。農家の人たちはしばしば集団でこのネズミ捕りに取りかかり、多いときは1つの穴で100匹を捕まえる。もっともよい調理法は、粘土製のツボの中で直火焼きをし、グリーンマンゴーと一緒に魚醤に漬して食べるというものだ。おそらく鹿肉のような味がするだろう。
セミ揚げ(Vè Sầu Chiên) 別名:ドライフライ
この昆虫はヴィンロンの郷土料理に使われ、ハエに似ているがそれより少し大きい。少なくとも私の祖母によれば、この昆虫には病気の子供の症状を治すという見事な治癒効果がある。この昆虫は、脱皮したばかりでまだ肉が軟らかいうちが食べ頃だ。食べるときは揚げたり、茹でたりする。おかゆに加えて食べたりすることもできる。
以上の料理をあなたは試してみたことがあるだろうか。あなたが食べた中で最も不気味な料理をぜひ教えていただきたい。たくさん召し上がれ!
このポッドキャストでさらにベトナムの料理を知ってみてはいかがですか。
https://soundcloud.com/loa_fm/things-to-know-five-weird-vietnamese-foods-to-know