木の葉をキャンバスに カシミールの医学生が絵を描くことでCOVID-19のストレスを克服する

Tabish Aijaz Khan. Screenshot from Youtube Video.

タビッシ・アイジャズ・カーン YouTubeビデオからのスクリーンショット

この記事のオリジナルはインドを拠点に世界に向けて市民の声を発信し、賞も受けている地域メディア「ビデオボランティア(Video Volunteers」に掲載されたものです。コンテンツ共有の合意のもとに編集して掲載しています。

カシミールのアナントナグ県出身の若い医学生、タビッシ・アイジャズ・カーンは、自身の絵の才能を活用して、学校の試験やCOVID-19(新型コロナウイルス感染症)パンデミックからくるストレスを解消している。

2020年3月9日、インドのジャンムー・カシミール連邦直轄領で、初めてのCOVID-19患者の発生が確認された。10月11日時点での同直轄領での最新の感染者数は83,064人、死者は1,313人である(訳注:原文の掲載日2020年10月11日)。

カシミールでは、2012年以来413回を超えるインターネットの遮断が発生しており、 Internetshutdowns.inによれば201984日から202034日まで続いたものが最長である。現在インターネットサービスは 低速の2G(第2世代)に制限されている。20209月に医学専門誌ランセットに公開されたシェイク・ショイブとSM・ヤシル・アラファトの研究によれば、カシミールにおけるコミュニケーションの遮断とロックダウンの二つが重なったことが、住民に孤独感をもたらし、心理的苦痛を悪化させていると推定されている。

タビッシ・アイジャズは小学4年生の時から絵を描き始め、それ以来趣味として続けている。彼女は今、医師を目指して勉強中である。医学部は猛勉強が必要で科目や試験も多いため、タビッシは絵を描くことで、パンデミックや勉強からくるストレスを和らげるようになった。

ソーシャルワーカーで地域メディア「知られざるカシミール(Kashmir Unheard)」の地域特派員、ライェース・アフマドは、彼女の取り組みについてインタビューを行った

他の人のようにコンピューターやスマホの画面を見ているのではなく、タビッシは普段、スズカケノキ(学名 Platanus orientalis )の葉に絵を描き自身のソーシャルメディアチャンネルに投稿して時間を過ごしている。一枚の絵を描くのに4時間から7日間かかる。

空は青く描いて、松の木? は小枝と本物の草と石で。ホテルは厚紙。ついに絵の中に美しい谷ができた。要らない物から美しい作品を作るのが好き❤️。

 

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「この世に天国があるとすれば、まさにここがそう」
本物のスズカケノキの葉にアクリル絵の具 ?
いつもワクワクしながら描いている…❤️❤️❤️

カシミールの文化とCOVID-19の感染拡大について関心を高める取り組みを行ったことで、最近になって、タビッシには多くの賛辞が寄せられている。

COVID-19時代のカアバ神殿 2020年メッカ巡礼で巡礼者たちもソーシャルディスタンシングを守っている
このパンデミックの中でも平和がある場所 どうかパンデミックが消え去りますように アミーン

タビッシはまた、石や不要になった物を使って芸術作品を生み出しており、地域の美術展にそれらの作品を展示している。医師を目指す学生として、タビッシは芸術活動を通して、医師や看護師、その他の医療関係者がパンデミック撲滅のために国民に行っている貢献にスポットライトを当てている。

校正: Sari Uchida

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