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ネット監視強化へ不安つのる

Global Voices members meet at IGF 2013 in Bali, Indonesia. Photo by Hisham Almiraat, used with permission.

バリで開催されたインターネットの統治について議論する会議「インターネットガバナンスフォーラム(IGF)」に参加中のグローバルボイスのメンバーたち(撮影: Hisham Almiraat)

この記事は Hae-in Lim、 Lisa Ferguson、 Bojan Perkov、 Ellery Roberts Biddle Sarah Myersにより英語で執筆されました。全てのリンクは英語のページへ移動します。

グローバルボイス・アドボカシーのネチズンレポートは、インターネットにおける権利に関する世界各国での課題、好事例、傾向などの様々な情報を紹介しています。本レポートは、インドネシアのバリで行われた2013年インターネットガバナンスフォーラム(IGF)についての報告を中心に、インターネットガバナンスに関する情報をお届けします。

IGFは、マルチステークホールダーという考え方のもと、政府高官や技術者、インターネット企業、人権活動グループらなど様々なコミュニティの人々が集い、インターネットに関わる公共政策について対話する国際会議だ。10月22日から開催されたバリでのIGFでは、インフラとしてのインターネットへのアクセス権、ネット上でのセクハラ問題、アメリカのネット監視体制に加え、ブラジルで世界的なインターネットガバナンスの枠組みを新たにつくろうという取り組みなどについて議論された。

会議期間中、アメリカの政府高官は「みんなもやっていることだ」とNSAのスパイプログラムについての懸念を払い落とそうとした。一方、ブラジルの高官は市民社会擁護者たちと顔を合わせ、来春にリオデジャネイロでICANNとともにグローバルなインターネットガバナンスの会議を催すブラジル政府の計画について話し合った。市民社会グループたちはこうした会議に対し、広く一般からの参加が可能であるべきこと、計画段階から市民社会が参加することの必要性を唱えた

またグローバルボイスのスタッフや、地域の人たちはネット中継でレポートするGV Face[en]を即興的に行い、IGFにおける政治的な力関係やインターネット政策に関する問題について会議の様子を伝えた。

情報を流出させた人を罰する法案が日本にも…

日本では政府が定めた国の安全保障にかかわる秘密情報を流出させた人間を罰する秘密保全法案が安倍内閣により閣議決定された。同法案に対し寄せられたパブリックコメントは90,480のうち69,579が反対意見という報告もあり、2週間という短い期間にも関わらず多くの批判が集中したことをグローバルボイスのタナカケイコは伝えている。法案は議会での可決が待たれる。

サウジの若いライターHamza Kashgariは2011年に涜神罪で拘束されていたが、このたび刑務所から釈放された。預言者ムハンマドとツイッター上で空想の会話をしたKashgariが逮捕された際、インデックス・オブ・センサーシップ(検閲の指標)というウェブサイトは、「宗教者に対する賞賛、非難と混乱が一度に訪れた」と当時の様子を表現した。Kashgariは逮捕される直前に、ツイッター上でサウジアラビアにおける男女の不平等についてコメントしていた。

モロッコの記者Ali Anouzlaは9月中旬アルカイダの動画に関する記事の中でモロッコ王を批判し逮捕されていたが、裁判前の拘留から先週、仮出場となった。同記者は、10月30日にテロ関連の容疑で裁判に掛けられる。

アメリカ地方裁判所は自身を「ハッカー」と名乗る容疑者に対して、容疑者の電子装置が警告なしで捜索・押収の対象となるという判決を下した。裁判官は判決の理由について「ハッカー」は自身の機械から機密データを抹消させることが可能なため、事前に捜索・押収の警告を申し出ると、容疑者が先に情報を抹消させる危険があるため、としている。

アルゼンチンの監視政策、もはやSFレベルに

アルゼンチン政府は、政府役人の写真、指紋、アイリス情報(眼球の虹彩)、さらには話し方を用いた識別を行うバイオメトリック情報データベースを開始する。人権問題を扱う弁護士のRamiro Álvarez Ugarteはグローバルボイスのオピニオン記事の中で、アルゼンチンは情報機関に対し「慢性的にコントロールが欠如している」とし、こうした監視活動を変更すべきと述べている。

リーク情報により、NSAがアンゲラ・メルケル首相の携帯電話を監視していたことが先週発覚し、ドイツ高官は憤りを示している。こうした監視が、果たして通話の盗聴を含むものかは明らかになっていない。10月25日、メルケル首相とフランスのフランソワ・オランド大統領は監視と情報収集に関する大西洋横断型の新しいルールを提案する計画を発表した。

アメリカでは数千人が議会前に集まり、NSAとその監視プログラムに対するデモが行われた。抗議者はアメリカじゅうから集められた50万人の署名を提出し、改革を求めた。デモでは、告発者エドワード・スノーデンの声明文が読み上げられた。

イタリア:著作権の抑制と均衡 に”さようなら”?

イタリア電子通信当局は裁判所の承認なしに著作権侵害となるネット上コンテンツを削除する規制法案をとりまとめた。NGOやISPらのほか消費者団体が一丸となって立法化への批判を行う中、法案はEU議会での承認が待たれる。

グーグル製ツールのセキュリティに疑問の声

グーグル・アイディア・サミットで、同社はオンライン検閲を掻い潜るためのユーザー支援サービスを新たに2つ公表した。一つはuProxyというサービスで、暗号化されたP2P共有のインターネット接続をを実現するもの。インターネットの自由を主張する活動家の一部が称賛する一方、サービスの安全性を懸念する声も見られた。二つ目のサービスはProject Shieldと名前で、報道機関や人権擁護団体をサイバー攻撃から守る支援を行うもの。いずれのサービスも現在、試験的に運用されている。

ネット市民のアクティビズム

イラン高官によるフェイスブックやツイッターなどのソーシャルメディアの利用により、イランの新政権のインターネット政策が変わっていくのだろうかと多くのユーザーが思案している。イランのハサン・ロウハニ大統領やザリフ外相がSNS上で情報発信することで、ユーザーとより直接的なコミュニケーションが可能になったものの、イラン市民がアクセスできないサービスなのではないかとの疑念が多くみられる。グローバルボイスアドボカシーの記事でも、ネット上のフィルタリングについて研究するMahsa Alimardaniが、イラン政府に対し国内のソーシャルメディアへのブロッキングをやめるよう呼びかけている

これまでハッカーから攻撃を受けてきた香港の市民社会グループが反撃のための用意を進めている。参政権の主張と候補者操作の廃止を求め、オキュパイ・セントラルと題した市民の抗議運動は2014年7月に予定されている。これに向けて悪意のあるハッキングが予想されることから、メディアアクティビストのグループHong Kong In-Mediaは、技術者のチームと地元の市民団体や活動家とを提携させる仕組みについて話し合うフォーラムを開催した。

新しい動き

ニューヨークタイムズはスタイルガイドを改訂し、新たに「ツイートする」という言葉を動詞としてニュース記事に採用することを定めた。「ググる」はまだスタイルガイドには入っていない。

グーグルは、デジタル攻撃マップを開始。世界中のDDoS攻撃がリアルタイム可視化され、ユーザーはマッピングに参加することができる。

出版物・研究(英語)

 

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